解熱鎮痛薬「ケロリン」で知られる「内外薬品」(本社・富山市)は芸能や娯楽などの大衆文化研究の促進を目的とした「ケロリンBOOKS」を創刊する。

昨年(2025年)、発売100周年を迎えたケロリンが次の100年を迎えるための第一歩という位置づけで、2026年度から年2、3冊を刊行。現在、放映中のNHK連続テレビ小説「ばけばけ」に出演している俳優、佐野史郎さんの「自伝」などの出版が予定されている。

1925(大正14)年に誕生した「ケロリン」は家庭薬としてだけではなく、大正モダニズムの雰囲気が反映されたパッケージや、公衆浴場で使用されてきたケロリン桶などでも多くの人々にお馴染み。

2025年には同社社長で、演劇研究者の笹山敬輔さんの監修による『ケロリン百年物語』(文藝春秋刊)を発刊。同書はコメディアンの萩本欽一さんら各界の著名人が音楽や映画、広告、庶民文化の歴史などの視点からケロリンを深掘りしている。

『ケロリン百年物語』(文藝春秋刊)

『ケロリン百年物語』(文藝春秋刊)

また復刻版の「ケロリン白桶」と「ケロリン白桶キーホルダー」の発売などケロリン100周年を記念した商品企画も展開されている。

復刻版の「ケロリン白桶」

復刻版「ケロリン白桶」

「ケロリンBOOKS」は、大衆の文化とともに100年を歩んできたケロリンが、次の100年への歩みの契機とする試み。佐野さんの自伝のほか『江守徹戯曲集』(仮題)や『ミヤコ蝶々評伝』(同)などの刊行が予定されている。

内外薬品はケロリンBOOKSについて「大衆文化に足跡を残した人物の自伝や芸談、または第三者による評伝を出版し、未来の研究の土壌を提供したいと考えています」といい「大衆文化研究は従来、在野の好事家が多くを担ってきました。ケロリンBOOKSにおいてもその精神を忘れず、『公平さ』よりも『偏愛』にみちた企画を大切にしていきます」としている。

ケロリンは内外薬品が2018年から「廣貫堂」「大協薬品工業」と共同で設立した「富山めぐみ製薬」が製造・販売元となっており、内外薬品は富山めぐみ製薬の商標管理などを行っている。