プレスリリースを通して世相を探っているような気がする「プレスリリース探訪(略称:P探)」です、が、今回は社会情勢とかには関係なく、非常に個人的な観点でプレスリリースを見てみたいと思います。
個人的…と言いますと、今年5月中旬に吹田市の北千里(大阪府)から高槻市(同)に引っ越してきました。
さて、ここで問題です。
高槻が結ぶ縁で今年9月4日に結婚した日本を代表するアスリートカップルといえば?
はい。そうです。女子サッカー・スぺランツァFC大阪高槻で監督と選手の関係だった本並健治さんと、丸山桂里奈さんです。
高槻市民を代表して、お祝い申し上げる次第です。新聞社時代には取材でお世話になりました。ありがとうございます!
…と個人的にお礼を述べて、まずは高槻市からのプレスリリースです。
人気声優 福山潤と竹達彩奈が高槻市を舞台にしたアニメーションで豪華共演!
高槻市は…
20~30代の若い世代向けに、高槻市の魅力をPRする定住促進プロモーションに力を入れている。その一環として「住むまちとしての高槻」の魅力を伝えるPRアニメ映像を制作中。福山潤と竹達彩奈を出演声優とした豪華ラインナップだ。
「住むまちとしての高槻」って、じゃあ他に、どんな「まちとしての高槻」があるのかはよくわからないんですが、JR高槻駅から大阪駅まで15分、京都駅まで12分という、とりあえずは「一応は大阪府民やけど、京都のほうが近いしぃ」といえる、ええとこどりで、どっちつかずのバランスがとれた立地が良いです。そんな人間になりたいと思うほどです。
ちなみに元検察官で現市長の濱田剛史さんのお父さんは音曲漫才師の暁照雄さん(故人)です。
で、次に個人的と言えば、トロンボーンです。
へ音記号がこの世に存在することすら知らなかったのに40代半ばからトロンボーンを始めて14年。早いものです。自分の上達度とか時間の遠近感ではまだ3年くらいかな…という感じなんで、人前で演奏するときは頭をかきながら「いやぁ、まだ始めたばっかなんで」と言い訳します。
聴いてくれるほうもだいたい同世代で時間感覚も同じようにねじれているので「確か始めたのは2,3年前だったかな」っていう調子なので不都合はないです。
そこで紹介するのが、このプレスリリース。
「夢みるトロンボーンリサイタル電車」の運行について
能勢電鉄では、川西市出身の世界的トロンボーン奏者である藤原功次郎氏をお招きし、トロンボーンのリサイタル公演を行います。運行する電車内で沿線風景を楽しみながら、本物の音楽に触れる非日常体験を、ぜひお楽しみください。
金管マニアの“鉄ちゃん” “鉄子”なら歓喜で悶絶しそうな企画です。
鉄ちゃんでない僕でも興奮します。
電車でトイレに入ると「えっ、こんなに揺れてたの!」と感じることはないですか? 僕はあります。
そんな電車のなかでトロンボーンを吹くのでしょうか。
「揺れた拍子にマウスピースと歯の間に唇がグギュっと挟まれてケガはしないか」とか、気になってしかたがない。
運行する電車内で沿線風景を楽しみながら、本物の音楽に触れる非日常体験
…とあるけれど、
イベントの詳細は次のとおりです。
内容 ・電車内でのトロンボーンリサイタルの開催
・妙見口駅での屋外演奏(雨天時は車内)
・電車の洗車を車内から体験
…と微妙な表現。
もし本当に演奏するのなら、けっこう危険なことをするはずなのに、プレスリリースにはセルフ・ハンディキャッピング的なコメントはまったくありません。すばらしいです。
僕も見習ってこれから人前で吹くときは「始めて5年かな、あんまりよく覚えてません」くらいの予防線にとどめておきますね。
ところで…。
個人的に「PARCO(パルコ)」と聴いたり見たりすると、個人的には原色のポスターなんかが頭に浮かんで、「ザ・アート」って感じのイメージがグルグルしてきた世代です。
なんで急にこんなことを書いたかというと…。
こんなプレスリリースを見たからです。
2020年11月 心斎橋PARCOオープン ~新しい日々が、はじまる。~
株式会社パルコ(本部:東京都渋谷区、代表取締役兼社長執行役員:牧山浩三)はこの度「心斎橋PARCO」を2020年11月にオープンいたします。
全国18店舗目のPARCOであり、約9年ぶりの大阪・心斎橋への出店であり、昨年11月オープンの「新生 渋谷PARCO」、「名古屋PARCO」と並ぶ東名阪の基幹店の位置づけとなります。
…というわけなんですが、このリリースを読んで僕の頭に浮かんだのは横尾忠則さん的なサイケなポスターのイメージではなく中華料理でした。ドラの音が高らかに鳴り響きました。
映画館によく通っていた、勘の良いかたにはすぐにわかるかもしれません。
大丸心斎橋店本館とは、地下の大阪メトロ御堂筋線「心斎橋駅」と地上の「大宝寺通り」で隣接し、上空2階~10階で繋がります。
…って、つまり大丸の北側にあるわけですから、旧そごう跡地にパルコが復活するわけです。
大丸、そごうといえば、その間を東へ100メートル…中華料理の大成閣です。
大阪在住なら、かつて映画館で上映されていたコマーシャルを一度はご覧になったことがあるはず。
僕の頭のなかではこれから「パルコ」といえば、絢爛たる中華料理の世界がグルグルしそうです。
…と本当に個人的なことで、申し訳ないので、今回はこれくらいで。王将で餃子をテイクアウトしてきます。
(岡崎秀俊)