前衛美術家集団「具体美術協会」の元メンバー、今井祝雄が1976年に発表した作品「TWO HEARTBEATS OF MINE OF MINE」をテーマにした個展が大阪市中央区谷町のギャラリー「+1art」で開かれている。3月9日まで。
美術家たちが関わった「音」の情報を整理・収集しているプロジェクトグループ「日本美術サウンドアーカイヴ」の企画。「TWO HEARTBEATS OF MINE OF MINE」は今井が心臓音を使って制作した作品群のひとつで、1972年に今井をはじめ倉貫徹、村岡三郎の3人のアーティストが大阪ミナミで自分たちの心臓音を収録して雑踏に向けてスピーカーで流した街頭イベント「この偶然の共同行為を一つの事件として」をきっかけに生まれた。
同展では、近年見つかったオリジナル作品を今井の近作とともに展示しており、この作品の歴史をたどる論考や関連資料も公開。「この偶然の共同行為を一つの事件として」の録音をカセット・エディションとして販売している。
今井は1946年、大阪生まれ。1965年に具体美術協会会員となり同会が解散する1972年まで同会の全展に出品した。2012年まで成安造形大学教授をつとめ、彫刻やモニュメントなどのパブリックアートを手がけているのをはじめ国内外で作品を発表している。
同展の詳細は「+1art」のWebサイトで。