神戸元町のギャラリーヤマキファインアートで開催中の「RHYTHM」展にコマが並んでいました。風車(かざぐるま)みたいな薄いコマ。藤本由紀夫作品です。展覧会は、巨匠の松谷武判氏と、巨匠からみたらまだまだ若い藤本氏の二人展。
松谷武判氏は2019年、パリ・ポンピドゥーセンターで個展が開催された世界的アーティスト。若いころは「具体」で作品を発表。29 歳でフランス政府給費留学生 として渡仏、その後パリのアトリエを拠点に制作しておられます。
ビニール系接着剤の上から黒鉛で塗り描いた真っ黒い大きな絵は、物質としての存在感があり、ドローイングの小品は風景スケッチのようにストロークも軽やか。
真っ黒い作品のまわりには、これまた黒いコマの写真。コマを撮した写真じゃなくて、印画紙の上でコマを回して、感光した写真。
風車のようなコマの後ろには、丘に立つ風車のような絵。藤本さんの作品を見て、松谷さんがスケッチしたのかな、と思ったら、制作年は松谷さんの方が、前。ということは、この絵を見て、藤本さんが作ったのかというと、そうではない。
まったく何の打ち合わせもしていない、らしいのですが、ものすごく不思議。本当にそっくりなのです。
展覧会は12月25日まで。
詳しくは、ギャラリーヤマキファインアートのホームページまで。
コマを落としてしまいました。本当にごめんなさい。
by 塚村真美