日本玩具博物館の学芸員、尾崎織女さんによるコマまわし、二つめです。

あらら、皿まわし?いえいえコマまわしです。ええと、コマの名前は「皿コマ」。ということは、皿まわしでもあり、コマまわしでもあるというわけか。宮城県などで作られているようです。

細い棒の上でコマを回しはじめた尾崎さん。「このコマは、止まっても、持ち主がコマを信じれば落ちません」と怪しげな言葉を吐きながら、マスクの下で「アハハ」と笑ってらっしゃるのが、マスクの揺れでわかります。

その後も、「落ちません落ちません、止まってもあなたは落ちません」などとおっしゃいます。手品師、いやいや手妻遣(てづまづかい)か。そうして、なかなか止まらないコマ。調子よくまわってくれているのに、そうなるとそろそろ止まってくれてもいいのに、などと思ってしまいます。

そして、止まりました。見事、落ちません。ジャーン。

と、裏が見えました。お皿の裏に溝があって、そこに棒の先が入っています。ちょっと擬宝珠みたいですね。

日本玩具博物館の「世界の民芸玩具」コレクションから、味わいぶかい玩具をセレクトして編んだ『世界の民芸玩具』の著者である尾崎綾女さん。インタビューを数回にわたってお届けします。

日本玩具博物館では、現在、冬の特別展「世界のクリスマス~ドイツのクリスマス飾りを中心に~」を開催中(2021年1月17日まで)。そして、冬の特別陳列「牛のおもちゃ」が始まりました。年賀状のヒント もいっぱい。(2021年2月16日まで)

by 塚村真美

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