群青亜鉛さん。ペンネームです。七福神のイラストを得意とするイラストレーターです。
本名は野田貴子。といえば、維新派の俳優として記憶している人も多いかもしれませんね。
「ひょうたん日記」ときどき読んでますよ。父がひょうたん育ててるんで。へえ、そうなの!?
84−5歳というお父さまが、西宮のお家の庭で育てているのは、長いひょうたんらしく、コマまわしをしてくれたテーブルの一辺(120センチあります)くらいはあるそう。でも、最近は年齢のせいか気候のせいか、そこまでいかないなあ、とのこと。
だから、ひょうたんを水に浸けて腐らせる臭いも、知ってますよ。長いから、プラの衣装ケースを買ってきたり、その大きさにはいらないときは、どうしてたのかなあ、とにかく庭に穴を掘ったりして浸けてました。作業している現場には立ち会ったことがないので、どうやってるのかは知らないんですよね。
ひょうたんってマニアックな趣味でしょう。父はタネから育ててます。どこのタネがよかったかをどこかで聞いてきたりして。別にどこかの愛瓢会に所属してるというわけではなくて、独自のやり方で育てて、仕上げて、喜んでもらえる方にあげたりして、楽しんでいます。
仕上げるって?
父は、「塗るのは邪道!」って言ってました。ニスとか塗料とかを塗って仕上げるのは、キズとかシミとかの欠点を隠そうとしている、ということになるらしいです。だから、父のひょうたんは、素、なんです。
すべすべなのね。
写真を見せてもらいました。1メートル足らずのすらりとした素肌のひょうたんが、お家の壁にいくつもぶら下げられていました。その首のところには、朱色のヒモがクルクルッと巻かれて、結ばれています。なんというか、上品でお目出度い佇まい。このひょうたんで何をするっていうわけでもないようです。無用の美。
どうもヒモの太さにも父なりのこだわりがあるようで……。
ひょうたんの美学を追究されてるんですね。そろそろお父さまはタネを準備にはいられるころだとか。今年のひょうたんはどんな風になるのか、楽しみですね。