アカトンボが飛んできて、トレリスの先にとまりました。

たまたまなのですが、狙って待っていたような映像が撮れてしまいました。

赤さにびっくり。いわゆる「金赤」という赤ではなくて、「ルビー」の赤。羽根も硬質なネットみたいで、キラキラ光っていました。

昆虫は得意分野ではないので、トンボといっても、トンボ鉛筆くらいしか思い浮かばず、「トンボ鉛筆」のサイトを見たら、ロゴマークがアカトンボになっていて、これまたびっくり。

2013年に新しいデザインになったようです。その前のデザインは1995~2012年の、赤い下向き三角が二つ並んだロゴ、でもその前1957~1995年の、黒々としたスタンプで押したようなロゴマークの方がなじみがあります。このころは、定番の緑色の鉛筆のほか、ピットのり、MONOの消しゴムも修正テープもよく使いました。2013年にはそろそろフリクション(パイロット製)を使うようになったのか、消しゴムも修正テープも買わなくなって、ロゴが変わったことを知りませんでした。

きれいな赤色のトンボ、グレーの軽やかな文字。羽根は無限大∞です。

そして、トンボといえば、ほぼ毎日目にするトンボがいました。印刷関係の仕事をしている人は、みんなそうでしょう。トンボというのは、紙のサイズを示したり、印刷や裁断をするときの目印です。四方の角にあるのが、角トンボで、センター合わせをするのが、上下左右にあるセンタートンボ。センタートンボは〇と十字だったり、十字だったりして、それがトンボに似ているから、そう呼ばれているようです。このトンボの色はスミつまりBk、黒色です。赤のトンボはいません。

さて、この映像のアカトンボですが、アキアカネなのかな?と思ったら、羽根の模様が違いました。「いきもの通信」というサイトに写真がいっぱい載っていて、解説も丁寧。それによると、リスアカネというのに似ている気がしたのですが、コノシメトンボというのに似ている気がします。(参考=いきもの通信Vol. 431(2008/11/2)[今日のいきもの]赤トンボいろいろ ノシメトンボとコノシメトンボVol. 432(2008/11/9)[今日のいきもの]赤トンボいろいろ その他いろいろ

リスアカネのリスは、小動物のリスではなくて、イギリスのトンボ学者F. Ris氏に由来するとのこと。コノシメトンボというのは、小さいノシメトンボということらしく、ノシメというのは、熨斗目と書くそうです。熨斗目は腰替りの着物のことらしく、腰のあたりに、縞や格子を織り出したものといいます。たしかに、このアカトンボの羽根も、腰ではないけれど、切りかえしの模様になっています。

リスかなあ、コノシメかなあ、と気になりましたが、まあどっちでもいいか、と思い、ふと引き出しを開けると、消しゴムも修正テープもあまり使わないけどMONOがずっと入っていました。そういえば、とよく使っているテープのりを見てみると、PiTの文字の横に、新しいトンボのロゴマークが入っていました。ぜんぜん気づいてなかった。カラーのデザインだと赤色ですが、付いていたのは黒色。どっちでもいいんだな。

by 塚村真美