福岡の中野さんとひょうたん巡り①新大阪から堤根神社
by 丸黄うりほ
ゴールデンウィーク明けの5月10日、福岡市で「edit office 瓢箪座」を営んでおられる中野由紀昌さんから連絡がありました。「5月下旬に関西のひょうたんスポットを回りたいのですが……」という相談です。
中野さんとは「でれろん暮らし」の奥田亮さんを通じて知り合ったのですが、ひょうたんを愛する同好の士として意気投合。2019年に大分県豊後大野市の「ひょうたん祭り」で、初めてリアルでお会いしたのを皮切りに、昨年の冬には中野さんが滋賀県長浜市に来られ、春には私が福岡県に行くなどしてお互いの交流をあたためあってきました。
「関西のひょうたんスポット、たくさんあります。どこへ行きたいですか?」という私の質問に、中野さんが挙げてこられたのは、いずれも外せない重要物件ばかり。できるだけ効率よく回れるように、私がコースを組みました。スポットの開門(開店)時間や移動手段などを考慮して、2日間がっつり回る設定です。
1日目は、新大阪駅 → 堤根神社 → 美松 → 瓢箪山(瓢箪山稲荷神社)→ 瓢箪町(または「お茶の菓さいさい」)。2日目は、妙心寺退蔵院 → 京都・豊国神社(または折上稲荷神社)→ 六波羅蜜寺。このうち1日目は私も終日一緒に回らせてもらうことにしました。
5月25日、中野さんとの待ち合わせは新大阪駅の「千成びょうたん」でした。ひょうたんを愛するヒョータニストの待ち合わせに、ここほどふさわしい場所はありませんよね。(写真①)
この「千成びょうたん」は、豊臣秀吉の馬印をかたどったもので、実物もなかなかいいんですが、私が大好きなのは駅構内の案内表示板なのです。新幹線と6ひょうたんが並ぶこのサインほど素敵なサインはないと思います。(写真②)
新大阪駅からはJRおおさか東線と京阪電車を乗り継いで、大和田駅で下車。まず向かったのは、門真市の堤根神社です。(写真③)
堤根神社は、大阪府の指定史跡「伝 茨田堤(まんだのつつみ)」の鎮守として創建された門真市で最も古い神社。『日本書紀』にも記述のある「浮かびのひょうたん」伝説が伝わっていて、ひょうたんが神社のシンボルともなっています。堤根神社については、「ひょうたん日記」966日目、967日目、968日目に詳しくレポートしましたので、ぜひそちらも併せてお読みくださいね。
私が前回お参りした時はまだだったのですが、今回は境内でひょうたん栽培が始まっていました。しかも、1カ所だけではなく、手水舎の横、本殿の横や裏手などあちこちに地植えやプランターに植えた株が並べられています。宮司さんによると、これらは千成ひょうたんと百成ひょうたんで、今年はいろいろなメーカーのタネを集めて苗づくりをされたのだとか。(写真④⑤⑥⑦)
7月、8月頃になるとこれらの苗にひょうたんが実ることでしょう。今年は8月6日にお祭りが行われるそうで、その頃にまたお参りをすると、たわわに実るひょうたんが見られるかもしれませんね!
堤根神社は、お守りのデザインもほとんどがひょうたんモチーフ。種類がとても多くて、どれもとびきり素敵なので、中野さんもどれを授けていただこうかと真剣に迷ってしまうほどでした。ひょうたん型をした「幸守り」と、「交通安全守り」をいただいて、神様に感謝。私たちは次なる目的地へと向かいました。
(990日目∞ 6月2日)
※次回991日目は奥田亮「でれろん暮らし」6月5日(月)にアップ。
992日目は丸黄うりほ「ひょうたん日記」、6月6日(火)にアップします。