ひょうたんのバースコントロールは難しい!

by 丸黄うりほ

①3粒まきした「ネルウァJr.」から複数の芽が

②ポットを解体して1つずつに植え直しました

③オオナガユウガオ1つが、夜間にしおれて死亡

④引き抜いてみると根腐れしてました

⑤38ポットもできていまいました。明らかに作りすぎ

⑥成長の早いものは本葉も出てきました

⑦「サカタ」の千成ひょうたんは発芽率90%くらい? 

前回(4月25日)の報告からちょうど1週間たちました。我が家のひょうたん栽培も盛り上がってまいりました! ……というより、新たな問題がつぎつぎに発生しています。

それまでは最初にまいたタネが全然発芽しない!と半泣きになっていたんですが、あとからまいた自家製の千成ひょうたん「ネルウァJr.」とサカタの千成のタネがものすごい勢いでどんどん発芽。

写真①は「ネルウァJr.」のポットです。3粒まきにしたんですが、ほとんどのポットから2つないし3つの芽が出てきました。

本来、ひょうたんのタネは2粒か3粒まきにしたほうが発芽率が上がるそうです。それを知っていながら、今まで私がその手法を取らず1粒まきにしていたのは、「1本立ちにするために弱そうなほうの芽を引き抜く」という作業がしたくなかったから。でも、今回はいちかばちかで(ほとんど期待せずに)、「ネルウァJr.」のタネを3つずつまいてみたんですね。だからこんなことになるとは思ってもいませんでした。

というわけで、先週の金曜日に作業をしました。ただし私がやったのは引き抜くのではなくて、複数芽が出たポットを解体して、2つ3つに分離させて植え直すことです(写真②)。

ポットの端っこから芽が出たものも真ん中に植え直し、新しく根が出てきたサカタのタネもまき納めました。そして、まったく芽を出さないポットはあきらめ、根を出さないタネとはお別れしました。育苗ヒーターマットのコンセントも抜いてオフに。

双葉になり始めた苗は、例年通り徒長ぎみです。徒長というのは、根が育たず茎が長く伸びてしまうことなんですが、日光が弱く、気温が高く、水分が多いとなりやすい。

ある朝起きてみると、数少ないオオナガユウガオ1ポットが死亡しているのを発見しました(写真③)。引っこ抜いてみると根腐れです(写真④)。このとき、私はあることに気がつきました。

ひょうたんの幼苗ポットを、夜間は室内に入れていたんですが、これが徒長や根腐れの原因になっているのではないか?

そこで師匠の「でれろん暮らし」奥田亮さんに改めて尋ねてみると、大阪よりも気温が低い信州でも夜間室内に入れたりしていないとのこと!

そんなわけで、おそるおそる夜間もポットを外に出したままにしてみたら、なんと徒長がぴたっと止まりました。気温はひょうたんが弱るといわれている18℃以下でしたが、影響はないようす。

そうだったのか!奥田さん、アドバイスありがとうございます。過保護はダメだということがよくわかりました!

一方、金曜日にまき納めたサカタの千成は引き続きどんどん発芽。最初にまいた千成のタネは発芽率10%、オオナガユウガオも40%ほどだったのでちょっと多めにまいてみたら、今度はもしかしたら発芽率90%くらい?

現在できたポットは全部で38個にもなってしまいました。その内訳は、ナガユウガオ2ポット、最初の千成(A社)2ポット、「ネルウァJr.」8ポット、サカタ26ポット。明らかに作りすぎです。

そのうち28ポットは双葉になり、本葉が出かかっているのもあります(写真⑤⑥)。10ポットはまだ芽が出たばかりの赤ちゃんです(写真⑦)。

ひょうたんのバースコントロールって、本当に難しい……!

(970日目∞ 5月2日)

  • 丸黄うりほ ライター・編集者。ひょうたんをタネから育て、その実から音の出るものを自作し、演奏する楽団「ヒョウタン総合研究所」立ち上げ所員。ソロで「オール電化ひょうたん」としても活動中。ひょうたん栽培歴は15年ほどになるが、畑がないので毎年マンション(大阪市北区)のベランダでプランター栽培している。「花形文化通信」では、ほかにインタビュー記事を担当。
  • 2023年度ヒョータニスト(ひょうたん栽培&加工に挑戦中のみなさん) フェイ・ターンさん(東大阪市・瓢箪山)、ヤマミーさん(大阪府和泉市)、おーさきさん(兵庫県小野市)、ヒロミさん(兵庫県淡路島)※順次追加していきます。

※丸黄うりほ「ひょうたん日記」は明日からお休みをいただきます。次回971日目は奥田亮「でれろん暮らし」5月8日(月)にアップ。丸黄うりほ「ひょうたん日記」972日目は5月9日(火)にアップします。