4月3日|でれろん暮らし|その142「合計30苗作ることにしました」 by 奥田亮

どうしてももう少し大きな品種も育てたくなって

by 奥田亮

いきなり満開になった西永寺の枝垂れ桜

先週、桜の開花はもう少し先と言っていたのですが、その3日後に近所の西永寺さんの枝垂れ桜が一気に咲きました。咲けば一瞬ですね。近頃の陽気ではソメイヨシノもまもなく咲きそうです。ひょうたんのタネまきは桜が咲く頃。うかうかしていられなくなりました。ということで、意を決して4月1日、苗づくりに着手しました。

今年はフェイターンさんから送っていただいた〈大ひょうたん〉と〈えせUFO〉を植えようと思っていたのですが、どうしてももう少し大きな品種も育てたくなって、先日〈大寿〉という名のついた大型品種のタネをポチってしまったのでした。10粒入り、大型品種らしく、大きくて強そうなタネです。袋には「特性を厳選した有料品種です。高さ50cm、胴回り95cmにもなり、草勢強く作りやすい」と書いてあります。うーん、素直に信じることにしましょう。ということで、3種類の苗を作ります。

おもわずポチってしまった「‘大寿’瓢箪」のタネ

‘大寿’のタネは大型品種らしく大きくて強そう

まず始めたのは名札づくり。去年は段ボールを切って作ったのですが、水をかぶるとすぐにボロボロになるのでもう少し丈夫な名札にしなくてはと思っていたのです。紙ではダメだし園芸店で売ってるようなプラスチックの札は使いたくないし、何かないかなと探していたら、ちょうどいい感じの桐の薄い板を取ってあったのを思い出しました。古い桐製の引き出しを本棚にリメイクしたときに壊した棚板を取ってあったのです。バリバリと手でワイルドに割って、大きさも形もバラバラは名札ができました。普通ならノコギリで切ってきれいに作るところですが、どうも自分はこういういい加減でテキトーなことが好きなようです。

ワイルドに作った名札

各10苗、合計30苗。衣装ケースの簡易ハウスに入れました

苗はそれぞれ10苗ずつ、合計30苗作ることにしました。苗ポットに入れる土は、先週ご紹介した、小学生が落ち葉で作った腐葉土に菜園の土をブレンドしたもの。手触りも見た目もなかなかいい感じです。ポットに土を入れ、一粒ずつタネを沈めました。この苗ポットたちを去年も使った衣装ケースの簡易ハウス入れました。きょうの予想最高気温は18℃。実際、陽にあたるともっと暖かいような気がします。ひょうたんの発芽温度は25〜30℃。ハウスに入れておけばなんとか発芽するでしょうか。

30苗作りましたが、発芽率50%として15苗ができる計算です。実際に定植するのは、各1苗ずつ、合計3苗だけです。余った苗の貰い手を今から考えておいた方がよさそうです。今年も図書館で栽培してもらえるかな。

発芽はまだまだ先ですが、いよいよ今年も始まりました。このタネから、蔓が4、5メートルも伸び、大きなひょうたんが出来て楽器になる。毎年やっていてもなんだか不思議です。でれろん。

(949日目∞ 4月3日)

  • 奥田亮 ∞ 1958年大阪生まれ。中学生の頃ビートルズ経由でインド音楽に触れ、民族音楽、即興演奏に開眼。その後会社に勤めながら、いくつのかバンドやユニットに参加して音楽活動を続ける。1993年頃ひょうたんを栽培し楽器を作って演奏を始め、1997年「ひょうたんオーケストラプロジェクト」結成、断続的に活動。2009年金沢21世紀美術館「愛についての100の物語」展に「栽培から始める音楽」出展。2012年長野県小布施町に移住し、デザイン業の傍ら古本屋スワロー亭を営む。2019年還暦記念にCD『とちうで、ちょっと』を自主制作上梓。