裏なんばミステリアス!〈HYOTAN STAND〉
by 丸黄うりほ
きょうは昨日の続きです。〈串かつ ひょうたん〉で串かつを食べ、そばめしを食べて、店内いっぱいのひょうたんに乾杯したコンさんと私。
おなかも満足して、そろそろ出ようかという時に、「じつはこの近くにもう一店あるんですよ。〈HYOTAN STAND〉ってのが」と、コンさん。
「それは、〈串かつ ひょうたん〉のウラナンバ店のことではなくて?」と、私。
「別の店です。〈HYOTAN STAND〉はグーグルマップにも載ってないんですよ。このすぐ近くですけど」と、コンさん。
さすが!グーグルマップにも載ってない店だなんて、めちゃくちゃ気になります!
というわけで、2軒目に行くことになりました。「こっちです」とコンさんが連れて行ってくださったのは、〈串かつ ひょうたん〉ウラナンバ店の角を曲がった細い路地。こんな道があるなんて知らなかったわー!
絶対自分一人では見つけられないような場所に、そのお店はありました。確かに「HYOTAN STAND」と書かれています(写真①②)。赤字で「TAN」が強調されているのは何か意味があるのでしょうか?
グーグルマップにも出ていないお店というと、会員制バーのような入りにくい雰囲気なのかなと勝手に想像していたんですが、店の前には写真付きメニューの看板も出ていました(写真③)。
お店の中は明るくて、こぎれいで、バーというよりも居酒屋のような感じ。想像していたような怪しさはまったくありません。メニューを見ると、ちゃんとお食事ができるくらいフードの種類も多い。長芋のわさび醤油で和えたものがおいしかったです(写真④)。
私はフードの写真を撮ってから、先ほど〈串かつ ひょうたん〉を出る時にもらってきたマッチの写真を撮りました(写真⑤)。「最近、マッチを置いているお店って少なくなりましたよね」と、コンさんとしゃべりながら、私はあることに気がつきました。スタッフのみなさんが着ているTシャツが、〈串かつ ひょうたん〉と同じ!
写真⑤は、〈串かつ ひょうたん〉のスタッフの方にお願いして背中を撮らせてもらったものなのですが、これと同じものをこの店の人も着ている。しかも、お店のサイズのわりにスタッフが多くて、店の奥にかかっている暖簾をくぐってバースタンドとの間を行ったり来たりしているのです。
「ひょっとしたら、同じお店?」
そんな思いがふつふつと湧いてきたとき、私はトイレに行きたくなりました。「トイレはどこですか?」とお店の人に聞くと、暖簾の奥にあるとのこと。その暖簾をくぐったとたん、私はすべてを理解しました。
〈HYOTAN STAND〉と〈串かつ ひょうたん〉本店は背中合わせにつながっていたのです!案内してもらったトイレは〈串かつ ひょうたん〉のトイレでした。
「まさかつながっているなんて……」と、私。
「でも、そういえばちょうど裏側ですね。もしかしたら、ウラナンバ店もつながっているんですか?」と、コンさん。
するとお店の人は笑いながら、ウラナンバ店はつながっていないと教えてくださいました。
おいしくお酒を飲んで、私たちはお店を出ました。路地を入ってきた時と反対側へ歩いて行くと、角にたこ焼きの有名店「わなか」がありました(写真⑦)。私は、「えっ、ここへ出てくるんだ!」と思いました。
裏なんばミステリアス!手品のようで本当にびっくりしました。大阪でも知らないところはまだまだありますね。コンさん、ひょうたん探訪におつきあいくださって、ありがとうございます!
(940日目∞ 3月3日)
※次回941日目は奥田亮「でれろん暮らし」3月6日(月)にアップ。
942日目は丸黄うりほ「ひょうたん日記」、3月7日(火)にアップします。