この際切って中身をくり出すという方法を試してみよう!
by 奥田亮
12月も半ばになりますがまだそれほどには寒くなく、案外今年は暖冬なのでしょうか。それでも先週早朝には初雪が舞ったとの情報もあり(寝ていてわかりませんでした)、本格的な冬の到来もまもなくかと思われます。
さてそんな中、「収穫した2つのIPUの中身出しをどうするか問題」を放置してすでに3週間が経過。従来通り水に浸けるか、あるいは、どこかを切って中身をくり出すか、毎朝眺めては思案し、結論が出なくて翌日に繰り越すということを続けていました。もう寒くて考えるのも面倒になってきたある朝、ぱかーんと「きょうやってしまおう」という心の声が聞こえ、この際切って中身をくり出すという方法を試してみよう!と思い立ったのでした。
2つのうち1つは比較的早い時期に屋根の上で大きく成長し、表皮は硬く色も白くなっています。そして屋根に乗っかっていた面が平らに変形しています。便宜上「ヤネコロリ」と名付けました。もう1つは9月に入って急激に大きくなったので成長期間が短かく、まだ少し表皮も緑がかっているので「青二才」。大きさはほぼ同じです。
まずは「青二才」から。これは思い切って底を切ることにしました。のこぎりをあてて切り込みを入れると、なんだか生首を切っているような気分。うお〜。無事真っ直ぐに切れたので、今度は中身を掻き出します。はじめはスコップやカッターナイフでやっていたのですが、どうもうまくいかず、結局ガリガリと指と爪で掻き出していきました。これがまた、なんだかハラワタをえぐり出しているような気分。うぬぬ〜。色が白いのが救いです。取り出したワタからタネを選り分けて水洗いしました。
次に「ヤネコロリ」。これは平らになっている面に弦を張ると、ちょうどマンドリンのような形なので、この平らな部分にサウンドホール的に穴をあけておくことにしました。最初、カッターナイフでザクっと切り出すつもりだったのですが、けっこう硬くて歯が立ちません。しっかり完熟して乾燥しているので硬いのです。ということで、ドリルでいくつも穴をあけて、少しずつ広げていくことに。小さな穴だと中身を取り出すことができないので、結果的に拳が入るぐらいの大きさの穴にして、手を突っ込んで中身を掻き出しました。くまのプーさんが蜂の巣に手を突っ込んで蜂蜜を取ってるような、いや、そんなにカワイくはないですが。
で、こちらもワタとタネを選り分けたのですが、あれれ、「青二才」と種の色が全然違います。茶黒で硬くで大人な感じ。ああ、こちらがちゃんと最後まで成長した実のタネですね。ということは、タネバンクに置いておくのは「青二才」のタネではなく、この「ヤネコロリ」のタネの方がよさそうです。
ということで無事中身の取り出しが終わりました。この状態から水に浸けると内側にこびりついたワタが取れ、表皮もむけてきれいになると思うのですが、今回は水浸けせず、このまま干してみることにしました。表皮をつけたままだと、どんな感じになるのか試してみたくなったのです。きっとカビが生えたりしてあまり美しくないと思われますが、まあそれも一興。どうなりますことやら、でれろん。
(889日目∞ 12月12日)