最後に残ったのは畑6瓢に玄関7瓢
by 丸黄うりほ
ひょうたんの収穫シーズンが続いています。
ひょうたんの花は6月くらいから咲き始めて、7月、8月に開花ピークを迎えます。雄花と雌花の受粉がうまくいけばそれが実になるわけですが、完熟するまでには約60日かかるといわれています。それも本体の苗が健全だった場合の日数で、途中で弱ってしまった場合はもっと日数を要します。迷った時は、あせるよりはゆっくりめに収穫した方がよいというのも定説。そのほうが、しっかりとした皮をもつ丈夫な実に仕上がるのです。
東大阪市・瓢箪山にお住いのヒョータニスト、フェイ・ターンさんの収穫方法は、上記のようなひょうたんの性質をふまえた上で受粉日をしっかりと記録しておき、収穫日に達した実から少しずつ、五月雨式で収穫するというもの。
この方法だと、「少しずつ収穫することになるので楽しみが引き伸ばせる」とフェイ・ターンさんはいいます。それに、収穫後にやってくる水漬けもコンパクトにできますし、瓢道の山場ともいわれる腐った中身の振り出し作業も、一気に収穫して一気に作業をするよりも、ずっと体力的にラクになりますね。
「こんなにとれたよ!」という全員集合写真だけは撮れませんが、それは乾燥後にやったらいいのかもしれません。そう考えると、フェイさんの五月雨方式はとても理にかなっています。
そんなフェイ・ターンさんの畑に最後まで残されたのは、写真①〜⑥の実でした。全部で6ひょうたん。なんだか縁起がいいですね! いずれも8月〜9月上旬に受粉した実たちで、日数的にはじゅうぶんです。
写真①②は、去年のイプのタネから苗づくりをした「イプたん2世」の2号、3号です。③と④は大ひょうたん(百成)で、それぞれ「影薄ちゃん」「いきなり新人さん」という名前をもらっています。⑤と⑥はメルカリで買い求めたタネから育ったUFO(?)「えんじぇる」の実たち。
「えんじぇる」の実は、収穫した時に「甘い」においがしたそうです。見た目もカボチャのようだけど、本当にひょうたんなの? 水漬けして乾燥させたらどんな風合いになるのでしょう?楽しみにしていますよ!
フェイ・ターンさんは畑の他に自宅の玄関先でもひょうたんを鉢植えで栽培していて、その最後の実たちが写真⑦の千成ひょうたん7個でした。
春から始まったフェイ・ターンさんの、2022年全ひょうたん栽培のおさらいをしておくと、畑には千成、大ひょうたん(百成)、イプ、エセUFOをあわせて10苗を定植し、最後まで残ったのは9苗でした。実の数は千成24個、大ひょうたん7個、イプ3個、エセUFO2個で、合計36個を収穫。
玄関先の鉢植えは5苗で、2苗は花が咲かず、3苗が遅くなってから実をつけました。最終的には千成の実39個が収穫できたそうです。
先行して収穫した実は、もう水漬けも乾燥もすんでランプになったり、オブジェになったりしているようですよ!( 写真⑧)
収穫おめでとうございます!お疲れ様でした!
(867日目∞ 11月9日)