スメルズライクひょうたんスピリット
by 丸黄うりほ
先週末、ライブスポット・神戸ビッグアップルにて『ふわふわてんごく』と題した演奏会が行われました。主催は「デイリーちくわ」でおなじみ児嶋佐織さんと、物理学者の菊池誠さんによるテルミンユニット「andmo’」。エモーショナルで迫力のある演奏で、動画配信も行われました。
そのあと、しょぼしょぼと出演させていただいたのが、私たち「ヒョウタン総合研究所」であります。自家栽培のひょうたんから楽器未満の「音のなるもの」を作り、ひょうたんをテーマにした歌や音楽ばかり演っています。この日は新曲《スメルズライクひょうたんスピリット》というのを披露させていただきました。
くびれをつかんで/ひょうたん逆さまに
ぬるぬるすべる/落とさないように
どぼーどぼーどぼどぼ
ワタが/出てくる
激しく/タネ出る
なんだこの/臭いは
じごくか/てんごくか
これが1番の歌詞です。こういう感じで2番、3番と続きまして、真の愛瓢家への道に至るためには欠かせない瓢道の山場、臭いにまみれたタネ出しの状況を歌っています。このほか、ひょうたんの毒を題材にした《毒ひょうたん》という曲や、ふじっこさんのひょうたんがサルにかじられたことを歌った《ひょうたん丸かじりブルース》なども演奏しました。
《スメルズライクひょうたんスピリット》の歌詞は、ひょうたん栽培をしたことがない方には何のことかわからないかもしれませんね。
写真④⑤⑥は、まさにその状況にあるふじっこさん宅の様子です。収穫したひょうたんは、このようにバケツなどの水につけて中身のワタとタネを口部から振り出し、空っぽにしてから⑦のように逆さまにして乾燥させます。
すっかり乾いてしまうと大丈夫なのですが、水に漬けている最中はすさまじく臭います。半乾きもかなり危ない臭いがします。しかも、そのようなひょうたんは表面がぬるぬるして扱いにくい。中にタネがたくさんあるので、たくさんの振り出し作業をやると非常に疲れます。体力、気力ともに消耗する修行なのであります。
この写真に臭いがついていなくて本当に良かったです。将来、技術が進歩してネット画面から臭いがするようになったら、この写真はアップロード禁止になるかもしれません。
それはさておき。ふじっこさんの今年のひょうたんは病気にかかってしまい、栽培途中でお亡くなりになってしまいました。表面にカビが生えて真っ黒になってしまったのもありましたが、水に漬けると表皮がはがれてきれいになりました。皮もかたくてしっかりしているそうです。よかった、よかった。
でも、このひょうたんのタネは来年まかないでくださいね。タネから病気(つる枯れ病)が伝染しますので、かわいそうだけど捨ててくださいね(チーン!)。
(866日目∞ 11月8日)
「andmo’」動画配信(11月20日まで視聴可能)