祇園やよい・ひょうたんパッケージのおじゃこ
by 丸黄うりほ
昨日の「ひょうたん日記」では、ジェイアール京都伊勢丹地下1階の食料品売り場で、ひょうたんの見間違いをしたことを書きました。
その後、お菓子コーナーから離れて惣菜コーナーに向かったら、なんとまたしても!私のひょうたんアイがギュインギュインと激しく反応!
ひょうたんのシルエットがプリントされた、色とりどりの袋が並んでいます。今度はなんのお店なの?と思ったら、佃煮、昆布などのお店「祇園やよい」さんでした。めちゃくちゃ可愛いパッケージ……と思って商品棚を見ていたら、なんと、ひょうたん型をかたどったパッケージまであって一瞬身体がピッと凍りつきました。「うわーうわーうわー!!!」
私はお店の方に許可をもらって店頭の写真を撮らせてもらい、その白いひょうたん型に入った「おじゃこ」を即座に買い求めました。「これは、京都限定商品なんですよ」と店員さんはにっこり。
見ると、商品を入れてくださった包装紙や手提げ袋にもひょうたんマークがいっぱいプリントされています。さらに、ショーケースにも、実がなったひょうたんの蔓の絵が描かれていました。これは、まさにど真ん中のひょうたん物件です!(写真①〜⑤)
「あの」、私は店員さんにききました。「こちらのお店は、どうして、ひょうたんなんですか?」
ところが店員さんはそんなことを聞かれたことがなかったのか、一瞬きょとんとされていました。どうもすみません。
とにもかくにも私はそのひょうたんを家に連れて帰り、さっそく写真撮影をしました。うーん、じつに良い形です(写真⑥)。しかも、よく見ると、白いパッケージの表面に、パールカラーでさらに細かくひょうたんが印刷されています(写真⑦)。そして、おじゃこを入れたビニールの中袋にもひょうたんが(写真⑧)。
なんという凝りようでしょう!ここまでひょうたんにこだわっているのは、絶対何かあるに違いない!
というわけで私は「祇園やよい」のウェブサイトを調べてみました。すると、ひょうたんは「祇園やよい」のモチーフだとありました。しかも、創業者の中西勝司さんが自ら描いたものなのだとか。ひょうたんは財運アップ、幸福・成功のシンボルということで、中西さんがインスピレーションで決められたのだそうです。「祇園やよい」さんでは、このひょうたんマークを包装、しおり、シール、名刺などあらゆるところに使われているようです。
また、ひょうたん型の特殊パッケージについては、「鈴木松風堂」さんにプレスを依頼し、特にくびれのカーブにこだわって試行錯誤をくりかえして誕生。2011年の「京都デザイン優品」のパッケージデザイン部門で受賞もされているようでした。
もちろん商品の「おじゃこ」は、とても良いお味でした。ほどよく入った山椒の実がきいていて、あつあつのご飯にぴったり。おかげでついご飯を食べすぎてしまったくらいです。
それにしても、2011年にはすでにこのパッケージが存在していたとは。まだまだ自分の知らないひょうたん物件が世の中にはたくさんあるのですね。近いうちに、祇園下河原にある本店にも行ってみようと思います。
(860日目∞ 10月28日)
※次回861日目は奥田亮「でれろん暮らし」、10月31日(月)にアップ。
862日目は丸黄うりほ「ひょうたん日記」、11月1日(火)にアップします。