期せずして濃密で充実の二日間と相成りました

by 奥田亮

写真1 蛸焼刑事(たこやきデカ)フライヤー

10月22日(土)。小布施町はこの日、秋一番の賑わいとなりました。秋は栗をはじめとする果物やスイーツを求める人々で大いに賑わうのですが、この日は町の中心にある皇大神社で、「栗祭り」なるイベントが開催。さらに今年は、小布施町を通る私鉄電車長野電鉄が、開通100周年ということで、この日だけ乗車区間にかかわらず料金100円という破格の運賃。日本一高いといわれる電鉄も満員で、いつもの賑わいをさらに大きくしたようです。

そんな中、夜にはスワロー亭でライブを開催しました。「朗読ミュージカル・蛸焼刑事(たこやきデカ)」。出演は、歌って踊れる切り絵作家でチャンキー松本さん、Eテレのシャキーン、朝ドラアニメで人気の絵師・絵本作家のいぬんこさん、そして、Ettなどで活躍するボーカルの西本さゆりさん。私も助っ人でひょうたん楽器を弾かせていただきました。西本さゆりさんは、当初出演予定だった西尾賢さんが、開催前日にのっぴきならぬ事情で出演できなくなり、急遽ピンチヒッターとして出演していただくことになったのでした。

 

左から西本さゆりさん、チャンキー松本さん、いぬんこさん、奥田。

『蛸焼刑事』は、もう20年くらい前に、チャンキーさんといぬんこさんがお二人で作られた私家版の絵本で、大阪テイストたっぷりの泣き笑い物語。これをミュージカル仕立てで上演したのを、たまたま当時私が観ていて印象に残っていたので、再上演をお願いした次第です。

『蛸焼刑事』となれば、これはどうしてもタコ焼きを出さなければと、ステージにタコ焼きコーナーを設けて実演しながら振る舞いもやり、演奏にタコ焼きにと大忙しの舞台になりましたが、楽しくやり切ることができました。チャンキーさんは、今となってはもう懐かしい機材OHPを使って映像を投影しながら、語り、歌い、大熱演。切り絵似顔絵なども交えながらぐいぐいお客さんを惹きつけていきます。急遽出演していただいた西本さゆりさんがEttの「楽しや汽車の旅」を歌う中、いぬんこさんが「おかめ列車」の絵をライブペインティングで描いて終了と思いきや、待望のチャンキーさんの大ネタ「親方様」で大笑い。お客様ももうお腹いっぱい。

チャンキー松本さん、OHPを使って切り絵を投映しながら語る、歌う。

翌23日は、小布施町立図書館「まちとしょテラソ」で開催された「物語祭」のプログラムの一つとしてチャンキーさんといぬんこさんによる仮面作りのワークショップと名作絵本『おかめ列車』の読み聞かせがあり、親子づれで大盛況。前日からの流れで、ここでも演奏を頼まれて出演させていただいたのですが、人からお預かりしている三線(サンシン)があることを思い出し、弾いてみるとなんとかなりそうだったので、今回は三線でいくことにしました。本番前の音合わせで弦が1本切れてしまって、結果的に二線となってしまったのですが、なんとか誤魔化しながらこちらも無事終了。

土壇場でのメンバー変更でバタバタしましたが、期せずして濃密で充実の二日間と相成りました。ああ、楽しゅうございました。でれろん。

(856日目∞ 10月24日)