収穫、収穫、収穫。そしてひょうたんの生命力!
by 丸黄うりほ
昨日に続いてヒョータニストさんたちのひょうたんの様子をお伝えしていきましょう。きょうは、収穫特集です!
まず写真①をご覧ください。こちらは「花形文化通信」塚村編集長の千成ひょうたんです。大阪府和泉市のヤマミーさんが去年育てた「マルコ」の実から採取したタネをまき、2苗を育て、4個の実が収穫できました(10月8日)。
「マルコ」は、ふっくらとまん丸い形が特徴的だったのですが、その子どもの「マルコジュニア」は親に似ない正統派の美形。うーん、ひょうたんの遺伝子ってどうなっているのかな?「マルコジュニア・ジュニア」はもしかしたら祖父(祖母?)に似るかもしれません。来年もぜひ育ててみてほしいです。
写真②は、兵庫県小野市のおーさきさんの千成ひょうたんです(9月30日)。実ったのは2個、すでに収穫して水漬けをスタートしました。小さな千成の実2個なら水漬けもコンパクト。透明な漬物用のジャーなら、テーブルの上にでもおいといて、腐敗していくようすを観察することもできそうですね!おーさきさん、この実でまた新しい楽器を作ってほしいなあ。
さて、栽培中のひょうたんが、大瓢エースの「翔太郎」をのぞいて8月に枯れてしまった三重県いなべ市のふじっこさん。その後ほどなくして「翔太郎」も力尽き、ひと月ほどはそのまま置いていたそうですが、10月2日にすべてのひょうたんを収穫したそうです。さらに、10月8日には水漬け作業もスタート。ただし、2/3の実は乾いてカラカラになっていたそうで、水漬けにしたのは緑色が残っていた百成ひょうたん6個だけでした。
写真③は、庭で栽培した百成ひょうたんの「アクセル」と「エターナル」の実15個。写真④は、プランターで栽培した百成ひょうたんの「亜樹子」の実7個。また、写真⑤は、野良として育った百成ひょうたん「スカル」4苗からできた7個です。
同じ百成ひょうたんでも「アクセル」だけは安田ひょうたん店出身の苗で、それ以外はふじっこさんが自宅でタネをまき苗づくりから行ったもの。「アクセル」と「エターナル」は隣に植えていたため成長するうちに蔓がこんがらがって、どちらの実かわからなくなってしまったそうですが、なんとなく実の形からどちらの子どもなのかわかるような気がします。
「亜樹子」の実にはフラスコ型のもありますが、上の膨らみと下の膨らみの比率がわりあい標準的なひょうたん型。「スカル」の実も同様。それに比べると、「アクセル」&「エターナル」の実のほうは上の膨らみが大きくて、お団子かお餅をふたつ重ねたような形のひょうたんが多いように感じます。これが、「アクセル」の実なのではないでしょうか。
写真⑥は、大瓢エースの「翔太郎」の唯一の実。上の膨らみ部分の皮が薄くて割れてしまったそうですが(写真⑦)、これはこれで面白いひょうたんになりました。カビ模様もなかなか味があっていい感じです。どんな楽器になるか、楽しみにしています!
最後に写真⑧をご覧ください。9月の台風14号の前に、屋根まで伸びていた千成、百成、ナガユウガオをすべて収穫したヤマミーさん。ですが、そのときに剪定した千成ひょうたんの蔓を花瓶にいけておいたら、なんと根が出てきた!ということで写真を送ってきてくださいました。
じつは、ちょうど同じ頃、我が家の千成ひょうたん「ネルウァ」も、ベランダの床を這わせてあった蔓から根がでてきて、びっくりしていたところでした。その根がクーラーから出る排水を吸おうとしていたので、病気になったら困る!と思ってすぐ引っこ抜いてしまったため写真はないのですが……。
そんな話をしていたら、「ひょうたんも挿し木にできるのかも?」と感じたヤマミーさん、さっそく植木鉢に植えて実験開始です。どうなるか?結果を楽しみにしていましょう!
また、収穫が終わったはずの蔓にも、新たな花が咲き、再び小さな実がついてきたそうです。台風にも秋風にも負けず、まだまだ現役。ひょうたんの生命力の強さには驚かされますね。
(848日目∞ 10月12日)