ひょうたんの敵は台風だけじゃない!
by 丸黄うりほ
2週連続で日本列島を襲った台風の影響で、今月中にひょうたん仕舞いをしたヒョータニストさんも出てきましたが、私が住む大阪市は幸いなことに被害が軽くてすみました。
ひょうたんは大きな実がなる品種ほど台風が怖いです。重い実が風に揺さぶられて蔓が切れてしまったり、実が落ちてしまったり。しかし、これも幸いなことに、今年の我が家のひょうたんは千成。小さい実がなる品種ですから、比較的風に強かった。
千成「ネルウァ」の兄弟苗を、大阪市内で栽培中の美佐子さんのお宅でも台風の影響はほとんどありませんでした。それどころか、9月初旬から再び花盛りを迎えている千成「ひょうちゃん」は、まだまだ実ができそう。ベランダの角を利用してネットを斜めに追加して張ったら、目論見通りその方向へ蔓が伸び出し、「ひょうたんデルタができた♡」と美佐子さん(写真①)。
現在27個がぶらぶらしているそうですが、「千個できるかも」という勢い。その期待を込めて、最近は「せんちゃん」と呼ばれていることもあるそうです(笑)。
えらいな、「せんちゃん」。でも、我が家の「ネルウァ」も負けずに頑張っていますよ。
写真②は、「ネルウァ」の新しい実です。まだこんなふうに実が増え続けています。写真③を見ていただくとわかるように、つぼみもいっぱい。特に今は三度の雌花ピークで、雄花が足りない。いったい何個の実をつけようとしているのか「ネルウァ」は。7月中旬からきょうまで、本当に一切の誇張なしに、「毎日」花が咲いています。ひょうたん栽培歴15年ほどになりますが、こんなひょうたんは私も初めてです。
しかし、9月のひょうたんは生き物としてはすでに中年です。中年になってくると人間もあちこち弱ってきますが(実感を込めて)、ひょうたんも虫がつきやすくなったり、病気が出てきたりします。
台風の後で葉っぱのチェックをしていたら、あちこちに虫食いのあとを発見。レースのように葉をスカスカにするのは、ウリキンウワバという蛾の幼虫です。写真④をご覧ください!噛み切った葉で蓑を作って葉の裏に隠れているのを見つけました。こいつはほうっておくと、あっという間に増えるのです。
特徴的な円形の歯型も発見。葉の裏を見ると、いました、ウリハムシ!こいつは小豆ぐらいの大きさの茶色い甲虫で、ひょうたんの葉だけでなく根も切るという獰猛なやつ。ペットボトルの口を近づけると、すとんと中へ自分から入っていきました(写真⑤⑥)。台風に乗って虫も一緒に飛んできたのでしょうか?数週間前までは見かけなかったのに。
さらに、葉に白い粉をふりかけたようなカビも発生!これは、雨の後や湿気の多い時に発生するウドンコ病です。これも今年はほとんど見かけないなーと思っていたのに、わっと一斉に出てきました。
虫食いの葉、ウドンコ病の葉、黄色や茶色の老化した葉は、できるだけ早めに取り除いた方が病気の広がりも防げますし、見た目の美も保たれます。これからしばらくは、葉のお手入れが毎日の仕事になりそうです。
(839日目∞ 9月28日)