ひょうたんの敵、台風がやってきた!

by 丸黄うりほ

①和泉市のヤマミーさんは台風前にひょうたんを収穫

②ナガユウガオも収穫しました

③千成ひょうたん。下が6月、上が8月になったもの

④こんな面白い実もできました!

⑤瓢箪山のフェイ・ターンさんも台風に備えて厳重警戒

⑥千成2苗が傷んでしまいました

⑦やむを得ず収穫したひょうたんだけど、さっそく加工!

⑧福岡市の中野由紀昌さんのひょうたんは無事でした!

台風14号と15号が2週連続で日本列島来襲。14号では九州、15号では静岡県に大雨による被害が出ましたが、みなさんご無事だったでしょうか?

私もひょうたん栽培を始めてからは、とにかく天気、とりわけ台風が気になるようになりました。収穫の季節にやってくる台風は、本当に農業の敵、ひょうたんの敵だなと思います。

各地のヒョータニストさんのうち、大阪府和泉市のヤマミーさんは、14号が来る前にひょうたんを収穫することにしたそうです。2018年の台風で雨樋と屋根瓦が飛んだということもあり、屋根まで伸びていた千成ひょうたんと百成ひょうたん、ナガユウガオの実をすべて収穫。

写真①は、百成ひょうたんたち。こちらは実になって2〜3日カ月経過していたので、すっかり完熟。収穫も問題なく、水漬けすることにしたそうです。全員つやつやのお肌でキズもなくきれい。フラスコ型のおもしろいのもできていますね。写真②はナガユウガオ。こちらはそのまま乾燥させることにしました。

写真③は千成ひょうたん。下半分が、6月に受粉した実たちで、かなり白っぽくなり、完熟していることが見た目にもわかります。上半分は8月の実。こちらは収穫できる日数としてはギリギリで、日が浅いため全体的にまだ緑色が残っています。

面白いのは、同じ苗にできた実なのに、6月のものと8月のものとでは形の雰囲気が違っていること。6月のはくびれの強いひょうたん型のものが中心ですが、8月のはくびれの浅い、まるっこい実が目立っています。いったいなぜこんな現象が起こるのでしょう?ひょうたんにはまだまだ謎がありますね……。

ヤマミーさんによると、今回は悩みに悩んで収穫したのだそうです。栽培中の場所は風が通りやすく日もよく当たるけど、台風の影響も受けやすい。ひょうたんの栽培にはぴったりの場所だけど、こういうことも起こるのですね。

変わって、写真⑤をご覧ください。こちらは東大阪市・瓢箪山のフェイ・ターンさんの畑です。もともと風が強い場所でもあり、台風が来る前に棚全体をネットで覆って来襲に備えました。

そのために大きな被害は防げたそうですが、雨のせいで千成ひょうたん2苗が傷んでしまったそうです。こちらも8月になった実たちで日数的にはまだ少し早いのですが、やむを得ず収穫(写真⑥)。一部の実は窓際に吊るして乾燥させることにしました。

そして、一部の実は水漬け作業を開始(写真⑦)。フェイ・ターンさん曰く「メロンのようなフルーティーないい香り♡」とのこと。そうです、愛があれば瓢臭もなんのその!

最後に、写真⑧をご覧ください。こちらは久しぶりに登場、福岡市の中野由紀昌さんのカラヴィンカひょうたんです。「風神」「雷神」と名付けた2苗は、6月ぐらいから花を咲かせていたのですが、どれも実になりきれずしぼんでしまったそうです。今年のひょうたんも観葉植物だったかな……と中野さんがあきらめかけていた矢先。9月に入って、この実がふくらんできているのを発見!

ところが、その週末に台風14号がやってくるとの予報があり、実際に台風は九州を直撃。

しかし。「なんとかこの子だけは守らなくっちゃ」という中野さんの思いが通じたのか……、このひょうたんは強風に耐えました!そして、その後も順調に成長しているそうです!

はー、よかった!! もう少ししたら、しっかり大きくなった実を見せてもらえるかな? 楽しみにしていますね!

(838日目∞ 9月27日)