盛り盛り!京都府立植物園のウリ科棚(東)

by 丸黄うりほ

①京都府立植物園「四季彩の丘」ウリ科植物棚全景

②まずは、にぎやかな東の棚を見ていきましょう

③鹿ケ谷カボチャと台湾食用ひょうたん

④ヘビウリとバスケットボール

⑤トカドヘチマ

⑥ユウガオ10貫目

⑦千成ひょうたんと明日香美人(?)

⑧台湾食用ひょうたん(?)

先週末、私は京都府立植物園の「四季彩の丘」にあるウリ科植物棚を見に行ってきました。

前回6月にここを訪れた時(「ひょうたん日記」772日目)は、まだどれも蔓が1メートル足らずの状態で、花がようやく咲き始めたところ。ウリ科植物の葉はどれもよく似ているので、その時はあまり大きな違いはないように見えました。しかし、花の季節が過ぎて実りの時期に入った今は、大きさも形も色も、本当にさまざまな実たちが盛り盛りです!

ざっと見たところ、昨年や一昨年よりも今年のほうがずっと実の数も多く、状態も良いように思いました。観察することができた実たちについて、きょうと明日の二日間にわたって紹介していきますね。

まずは写真①をご覧ください。これは、ウリ科植物の棚を北側から見たところです。真ん中にコンクリート塗装の通路があって、棚と十字に交わっています。棚の下もコンクリートで、人がそこを歩いても根を踏まないように設計されています。その外側、おもに手前(北)側にウリ科植物たちを並べて植えてあります。

その棚を東側から見たのが写真②です。このカラフルさ!たまりませんね!色も形も大きさもとりどり、これが全部ウリ科だとは!手前からどんな種類なのか、よーく見ていきましょうね。

写真③の手前に写っている赤っぽい実と真ん中の黒っぽい実は、どちらも鹿ケ谷カボチャです。そして、その奥に見える濃い緑に白のまだら模様の実が、台湾食用ひょうたんです。大きさは20センチほど。このひょうたんは昨年も豊作でしたが、今年もいっぱい実っていて生命力の強さを感じます。

写真③の奥と④の中央に写っているまん丸い実は、バスケットボールという品種のひょうたんです。大きさはその名の通りバスケットボールくらい。少し小さめの実はメロンにも似ています。その横に見えるぐにゃぐにゃした長い実は、ヘビウリですね。熟れて表皮がところどころ赤くなっています。

写真⑤の左に写っている実は、トカドヘチマです。これも豊作のようでたくさん実っていました。

そして、写真⑥はユウガオ。10貫目という品種のようです。高さは80センチほど、胴回りは2メートル以上あるでしょうか。まるでハロウィンのカボチャのようです。この実は地面に置いてありました。実が重過ぎて蔓が切れてしまったのかもしれません。

東の棚を、西から振り向いて見たのが写真⑦です。写真の真ん中にぽこぽことぶら下がっている小さいひょうたんが千成ひょうたんです。隣に豆ひょうたんも植えられていたようなので、この実のうちいくつかは豆ひょうたんなのかもしれません。しかし、見たところ大きさにあまり差がないようす。豆ひょうたんが育ち過ぎてしまったのか?それとも、両者が交雑してしまったのか?

写真⑦の右側と⑧の後ろのほうにたくさんぶら下がっている、細長い優美な実は、明日香美人という品種のひょうたんのように見えます。このひょうたんの根元は棚の西側のほうにあるのですが、こちらへ蔓を伸ばして実をつけたのかな?

そして、写真⑧の手前にいっぱいぶら下がっているひょうたんの品種が謎です。写真③の台湾食用ひょうたんと大きさも形もよく似ていますが、少し緑色が薄い。この蔓がどこからきているのか、たどってみると豆ひょうたんと書かれている苗につながっているように思えたのですが、この形はどう見ても豆ひょうたんとは違いますし……。

(832日目∞ 9月15日)

(明日に続きます)