神秘的!中秋の名月とひょうたん
by 丸黄うりほ
先週の土曜日、9月10日は中秋の名月でしたね。
大阪北浜のカフェバー「フレイムハウス」の美佐子さんは、栽培中の千成ひょうたん「ひょうちゃん」の実と、名月のツーショット撮影に成功!
ひょうたんシルエットを濃い藍色に浮かび上がらせる、夜の青のグラデーション。その口部の左上で、ひょうたんのうぶ毛を光らせる満月。まるで、ひょうたんが宇宙と交信しているかのような、神秘的な写真です。(写真①)
その美佐子さん宅の千成ひょうたんは、20個ほどを実らせた後、9月に入って再び成長期に入ったそうです。脇芽が元気よく伸び、花芽もどんどんついてきているようす。近いうちに第二の花ピーク、結実ピークが訪れることでしょう。建設中のビルに立てられたクレーンのように、並んで天に向かって伸びる蔓の先端にもエネルギーが感じられます。(写真②)
美佐子さんの栽培のうまさは、蔓の仕立ての美しさにもくっきりと現れています。写真③をご覧ください。黄色くなってきた葉と、新しい緑色の葉が混ざりながらもきれいに並んで、みごとなストライプを描いています。
きちんと整枝をすることは、見た目の美だけではなく、ひょうたんの健康のためにもよいこと。全部の葉に太陽の光が当たるし、病気にもなりにくい。私もこんなふうに育てられたらいいなぁと思いますが、整枝が甘くて毎年9月ごろには蔓がぐちゃぐちゃになってしまいます。
「ひょうちゃん」の兄弟苗でもある我が家の千成ひょうたん「ネルウァ」は、再び雄花ラッシュです。7月の咲き始めから毎日途切れることなく花をつけている「ネルウァ」、いまは完全な男子校状態で、雄花だけが一夜に10〜20個くらい咲いています(写真④⑤)。「ネルウァ」の実の形は、7月の先成りのものから最近ついた後成りのものまで、どれもくびれが少なく、ころんと丸いタイプ。同じような雰囲気の実が現在50個くらいできています。
かわって、写真⑥をご覧ください。こちらもやはり兄弟苗の千成ひょうたんで、愛知県安城市の杉浦こずえさんのお庭で育つ、「ラッキー」と「クッキー」です。
8月、杉浦さんが海外旅行にお出かけの間に、勝手に8個も実ができて帰国した杉浦さんを喜ばせてくれたことは以前にもお伝えしていましたが、その後も実は順調に増えて、現在15個できているそう。こちらの実の形は、「ひょうちゃん」や「ネルウァ」と比べると細長いタイプも混ざっていますね。
葉は下の方から枯れてきたそうですが、杉浦さんがひょうたん活動1年目だということを思えば、15個という数字はすでに大収穫といっていいのではないでしょうか。この状態のままあとひと月、できれば10月末のハロウィンごろまで本体が枯れずにもってくれたら文句なしの大成功!
実の形といえば、少し前にいただいた和泉市のヤマミーさんの写真も紹介しておきましょうね。写真⑦は、6月に受粉した千成ひょうたんの実。そして、写真⑧は、同じ苗についた8月受粉の実なのだそうです。
受粉した時期で実の形が違う?ひょうたんの遺伝子の受け継ぎ方ってどうなっているんでしょう?
「せっかくマルコのタネをもらって植えたのに、マルコみたいな丸い実がならなかった」という塚村編集長の千成ひょうたんにも、これからできる後成りには丸い形が出現するかも?
(830日目∞ 9月13日)