節分の玄米と豆を、遅れ馳せながら……
by 丸黄うりほ
7月もあと5日で終わり、来月は8月。まだ2022年になったばかりだと思っていたのに……、日がたつのは早いですね。生来、のろまな私ですが、今年は特に早い……。
というわけで、遅れ馳せながら、というより遅れすぎなんですが、今ごろになって2月の節分ネタ続報です。
この「ひょうたん日記」を続けて読んでくださっている方なら覚えてらっしゃるでしょうか。私は今年の節分に京都の北野天満宮へお参りし、ひょうたんが出てくるという「北野追儺狂言」を見てきました。そのときに「思いのまま」という梅の枝を授与していだたいたのです。その梅の枝には、厄除玄米入りのひょうたんが付いていました。(「ひょうたん日記」691日目〜693日目)
授与していただいた梅の枝は、北野天満宮の境内の梅の剪定をしたときに出たもので、自宅へ持ち帰って花瓶などにさしておけば花が咲くかもしれないということでした。しかし、3月になっても蕾に変化はありません。もう咲かないんだろうなとは思いましたが、そのまま他の花と一緒に花瓶に入れて、今までずっと飾っていました。というのも、いつまでおくものなのかわからなかったからです……(写真①)。
しかし、先日ふと気がつきました。「厄除玄米は、食べられるうちにいただいたほうがよかったのでは?」
ひょうたん型の容器は木でできていて、真ん中のくびれのところをくるくると回すと外れるようになっています。なかの玄米に変化はみられませんでした(写真②)ので、ふつうの白米と一緒に、この厄除玄米を炊くことにしました(写真③)。
写真④が、炊き上がった厄除玄米入りのごはんです。ところどころにのぞいている茶色っぽいのが玄米です。正直言いますと味はふつうでしたが、やっといただけてよかった……と思いました。そして、今度は節分の福豆もまだあるはずだ……と思い出しました。
大切なものはいつまでも手をつけずおいておく。そして結局ダメにしてしまう……というのが、私のとても悪いところなのです。激しく後悔しながら、福豆の袋を開けました。
北野天満宮の福豆の袋は3種類あり、福の神、舞妓さん、鬼が描かれているんですが、どの袋のデザインにもひょうたんと梅の花が取り入れられています(写真⑤)。
ネットでみつけた大豆ごはんの炊き方を参照しつつ、私は3袋分の福豆(約50グラム)をボウルに入れてひたひたの水に浸し、約1時間おきました。それから、米2合と分量の水、福豆、塩少々を入れて炊飯器にかけました。
さて……、どうなるか?
炊き上がった福豆ごはんは、誇張なしで、ものすごくおいしかったです。大豆ご飯ってこんなにおいしいものなのか?とちょっと感動しました。めっちゃ簡単だし、また炊こう!
「いや」、と私はすぐに心の中で訂正しました。
「これはただの豆ではありません。これほどおいしいのは福豆だからですよ!」
(796日目∞ 7月26日)