誤動作するひょうたんアイ
by 丸黄うりほ
私は毎日毎日ひょうたんのことばかり考えて生きています。遠くからでもひょうたんを発見できる特殊能力「ひょうたんアイ」もだいぶ育ってきました。しかし、ちょっと感度が良すぎる?のか、逆に悪すぎる?のか。ときどきこいつは誤動作をします。そんなわけで、たまってきた「ひょうたんアイ」のミステイクをきょうは見ていただこうと思います。
まず写真①②をご覧ください!いつも行ってるスーパーで、これに気がついたときはぎょっとしました。形といい、薄い緑色といい、これはまさに千成ひょうたんでは?なぜ、私は何度もこのもやしを買っていたのに、気がつかなかったのか!買って帰り、製造元である「成田食品株式会社」のウェブサイトを開きました。しかし、どこにも、ひょうたんの「ひ」の字もありません。えっ、これはもしかしたらひょうたんではな……い……のか。どうも、たんなるパッケージデザインだったようです……。
続いて、写真③④をご覧ください。このパッケージには「香ばしいピーナッツチョコレート」とちゃんと書かれていますから、ひょうたんでないことは明白です。でも、このまるっこい体型や、くびれ具合、ちょっと傾げた口部などはどうでしょう? これはピーナッツよりも、ずっとひょうたんに似ているのではないでしょうか?怒っているような表情もいい感じ。にこにこ顔よりもずっと個性的で良いですね。「いや!でも、ピーナッツだから!」と言い返されそうです。すみませんでした。
写真⑤のチョコレート菓子のパッケージはどうでしょう?ひょうたんに「濃厚」という文字が書かれていますよね。写真⑥は?「粉末」という文字の書かれた部分を逆さにすると?インスタントラーメンを作っていて、このスープ袋が出てきた時は、やったー!と思いましたが。えっ?違いますか……。
今年4月に太宰府天満宮で行われた「厄晴れ厄除け ひょうたん祭り」を見るため福岡県に行ったときは、「ひょうたんアイ」の感度が、いつも以上に高まっていました。「とにかくどんなひょうたんであっても見逃さないぞ!」という気合が、我が「ひょうたんアイ」の荒々しい鼻息から伝わってきました。
写真⑦は、旅の途中で福岡市の大名にある「萬金粉」という古着屋さんに立ち寄ったとき、ふと見かけて即座に買い求めたブラウスの柄です。今、この柄を冷静になって見直すと、帽子を被った男の子の後ろ姿に見えます。しかし、このときはひょうたんに見えました……。そして、写真⑧は、太宰府市の九州国立博物館なんですが、この建物のフォルムも、その日はひょうたんに見えたんです……。
私の「ひょうたんアイ」は、どうやら見間違いをしたことを「残念だったな」とは思っているようです。しかし、反省している様子は見られません。おそらく、こいつはこれからも誤動作を続けるのだろうと思います。
(784日目∞ 7月7日)