幼児のように可愛い、ひょうたん苗
by 丸黄うりほ
先週(5月26日)の日記で、一部に本葉が出始めたことをお伝えしていた我が家のひょうたん苗たち。一週間たって、こんなに大きくなりました(写真①)。
いちばん成長の早いものは、本葉4枚目が出かかっています(写真②)。そして、アンカーはただいま本葉1枚(写真③)。ちょっとこの葉は2枚くっついたようなへんてこな形をしていますが、これでどうやら1枚のよう。
ひょうたんの最初のほうに出てくる本葉は、わりあい変な形をしていることが多く、写真④の苗にもちょっと変な形の葉がありますが、あまり気にしなくてもいいみたいです。成長してくれば普通の葉の形になってきます。
ひょうたんの発芽から、定植にちょうどいい大きさまで育てるのにかかる標準的な期間は約3週間といわれています。定植にちょうどいい大きさというのは、本葉が5枚くらい。もちろん4枚でも6枚でも定植可能ではあるので、だいたいの目安ということです。今年のひょうたん苗のうち最初に発芽したのが5月17日で、最後のが25日ですから、その計算でいくと6月7日から15日の間に全部が定植可能となるはずです。
植物を育てるときに人間の成長を当てはめるのは、たぶん間違った考え方だと思います。動物の場合でも、たとえば猫の年齢を計算するときに人間ならだいたいこのくらいの年齢に当たる、という考えをおかしいという人もいます。しかし、猫飼いの自分にしてみると、だいたいという目安は直感的にわかる。若者なのか年寄りなのかわかるという程度ではありますが、わかると安心する。
まあ、そういう邪道な目安にすぎないとは思うんですが、私はひょうたんのこの苗の時期を「幼児」と見ています。
自己流の考え方では、発芽が胎児。そして、土からの出芽が誕生です。双葉の時代は乳児で0歳児。子葉(双葉)には、その後の成長を支える栄養分が蓄積されているらしく、まるで母乳のようだなと思います。
本葉1枚目が満1歳です。人間もこのへんから食事を始めますよね。本葉2枚が2歳、3枚が3歳、4枚が4歳。いま、うちの子たちはこのへんですね。
そして本葉5枚が5歳。人間でいうと幼稚園の年長組。そろそろ定植、つまり人間なら小学校入学。幼児の時代は終わり、一般に子どもと呼ばれる時代に入っていくのです。
ひょうたんの苗も定植して本葉6枚をこえたあたりから蔓がぐんぐん伸び出し、巻きひげが出てきます。そして、本葉10枚から12枚くらいで摘心。コンパクトに育てたいときはもっと早く摘心してしまうこともありますが。最初の摘心は子ども時代との別れ。小学校卒業に当たると考えるとわかりやすいです。
そんなわけで、我が家の千成ひょうたんたちも定植してくださるおうちを探さねばなりません。我が家だけで10苗は育てられませんからね……。
ありがたいことに、何苗かは行き先が決まりました。今週末から来週にかけて、苗たちは順に旅立っていくことになると思います。
(760日目∞ 6月3日)
※次回761日目は奥田亮「でれろん暮らし」、6月6日(月)にアップ。
762日目は丸黄うりほ「ひょうたん日記」、6月7日(火)にアップします。