ふじっこさんのひょうたん、今年は仮面ライダーだ!

by 丸黄うりほ

①安田ひょうたん店で購入した3苗

②百成は庭に定植。「アクセル」と名付けました

③畑はトマトの雨よけと金網を使って棚づくり

④手前が大瓢エースの「翔太郎」

⑤奥が大ひょうたんの「フィリップ」

⑥諦めていた百成のタネも発芽? 

ひょうたんのタネって、気温が低いとなかなか発芽しません。連休前の「ひょうたん日記」(4月28日)で、大瓢エースと大ひょうたん(百成)のタネをまき、室内に置いて発芽を見守っています……と伝えた三重県いなべ市のふじっこさんですが、待ちきれず。連休中に養老の安田ひょうたん店さんへ行って、苗を購入してきたそうです。

写真①がその安田さんの苗です。安田さんは温室でひょうたんを栽培されているので、苗を作られるのも3月と早い。なので、連休の頃になるともうかなり育っていて本葉も7枚。定植にはギリギリの大きさです。

というわけで、ふじっこさんは3苗をさっそく定植したそうです。まだ発芽しないタネを必死で温めている私からすると、ワープして逃げたような、ちょっとずるいような気もしますが、まあ焦る気持ちもわかります。

買ってきた3苗は、百成と大ひょうたんと大瓢エース。そのうち百成は、庭に植えました(写真②)。ビニールで寒さ保護をして、例年通りネットに這わせて育てていく予定です。

畑のほうは、今年はトマトの雨よけを利用して棚を作りました。こちらの網はネットではなくて金網です。そして、手前に大瓢エース、奥に大ひょうたんを植えました。定植した場所は去年と同じ(写真③④⑤)。

ふじっこさんのひょうたんは、いつも途中まではいい感じに育つのですが、一昨年、昨年と2年連続で病気にかかって枯れてしまいました。今年はいかに病気と闘うかが課題になってくると思います。畑作りをする前に資材を消毒し、殺菌剤ベンレートをまいたりもしたそうなので、今年はうまくいくといいですね。

3苗には、「仮面ライダー」の名前をつけたそうです。去年は「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」だったし、ヒーローものがよほどお好きなんですね。

百成は「仮面ライダーアクセル」からもらって、照井竜こと「アクセル」と名付けました。つねに背中にタイヤを背負っていて、自分の身体ごとバイクに変身する、かっこいいのか悪いのかよくわからないヒーローなんだそうです。大瓢エースは、「仮面ライダーW」の片割れで私立探偵の「翔太郎」。大ひょうたんはその片割れの「フィリップ」に決まりました。「変身するとき、フィリップが気絶して翔太郎と合体してひとりのライダーになるというとんでもない設定なんですよー(笑)」とふじっこさん。私は「仮面ライダー」とか全然わからんのですが、まあヒーローにあやかって、害虫や病気に負けず、強くたくましく育ってくれたらいいですよね!

で。その定植をした数日後のことです。

見放しかけてた百成のタネが大量に芽吹いたのだそうです(写真⑥)。「注文していた育苗ヒーターが届かないので、かわりに使い捨てカイロを敷いてみたら、いきなり芽が出てきて……!」とふじっこさん。そうか、やはり発芽には温かさが必要なのですね。使い捨てカイロでもいいのか……。ふむふむ、大変勉強になりました。

しかし、この一件、なかなかひょうたん的なアイロニーを感じます。百成が身の危険を察して「捨てられたくない!」と思ったのかな?いずれにしても、今年もふじっこさんのひょうたん栽培は波乱含みの予感がします。

(743日目∞ 5月11日)