しりあがり寿個展でひょうたんに出会う!

by 丸黄うりほ 

①「しりあがり寿個展 心頭滅却すれば火もまたCool!!」@光明院

②お寺の建物のあちこちにしりあがり作品が

③作品が禅寺に、なんかしっくりなじんでる

④ぽっぽろーぷっぷる♪ 音が聴こえる……

⑤かっこいい枯山水庭園

⑥建物と作品のコラボ具合が粋

⑦和モダニズム。ひょうたんもないかな……

⑧えっ?本当にあった?

連休中に「しりあがり寿個展 心頭滅却すれば火もまたCool!!」に行ってきました。

私は、しりあがりさんのごく初期、「流星課長」とか「ヒゲのOL薮内笹子」のころからの長いファンであります。しかも、今回の会場は美しいお庭で知られる東福寺の塔頭、光明院。そして、企画プロデュースはなんと「freedom dictionary」の桑原茂一さん。桑原さんのことは「スネークマンショー」はもちろんですが、FM大阪でかつて選曲を担当されていた「ミュージック・ネットワーク」の頃からの大ファンなのであります。

というわけで、わくわくどきどき、期待に胸をふくらませて出かけました。京阪鳥羽街道駅からわりときつい坂を登った上にある光明院。その玄関に、茶室に。しりあがりさんの脱力系の作品群が、建物のあちこちに……!

しりあがり寿作品とお寺の組み合わせというのは、ぱっときいたら意外な感じ。でも、実際に見てみると、これほどの調和はないんじゃないかと思うくらいぴったりでした。

最近のしりあがりさんは北斎とコラボをされたりもしているようですが、今回の個展で私が通じるものを感じたのは浮世絵よりも禅画です。たとえば、仙厓のような。

絵のうしろから微かに、絶妙な音量で「ぽっぽろーぷっぷる♪」みたいなへんてこな声がリピートされているのもよかった。その抜け感がたまらん。

光明院は重森三玲による枯山水庭園も素敵なんですが、月をモチーフとした茶室など建物のデザインも素晴らしいのです。丸い窓や三角の窓は、和でありつつ同時にモダニズムを感じます。その建築物を見せていただくだけでもアート心が満たされます。

いいなあ、いろんな形にくりぬいた窓。さらにいえば、ここにひょうたんがあれば最高なんだがなぁ……。この空間の、抜け感がありつつも哲学的な感じはひょうたん的とも言えそう……。

私の心の中のひょうたん欲が贅沢を言い出しました。あかんあかん、と自身の欲を戒めた矢先……!

えっ?ひょうたん?

本堂の障子に、ひょうたん型のくりぬきが見つかりました!

いやもうこれは、みなさん実際に行ってみてほしいです。展覧会は、5月15日(日)まで開催されています。

詳しくは公式サイトへ

(742日目∞ 5月10日)