リベンジ!千成ひょうたんのタネをまきました
by 丸黄うりほ
連休前4月28日の日記で、珍ひょうたんマランカのタネがまったく発芽しないとお伝えしていました。その後どうなったかといいますと、結局いまだに発芽せず、眠り続けています。毎日タッパーの中のタネをみては、ちょろっとでもひげ根が出てきてないかと期待し、がっかりしてフタを閉めるということの繰り返しでした。
マランカは、もうあかんかもしれん……。
そう思っていた矢先のことです。私やふじっこさんとともに「ヒョウタン総合研究所」という音楽ユニットをやっているメンバーのモリカワさんが、10年以上ぶりに「今年はひょうたんを栽培してみようかな」と漏らしたのです。その言葉を私は聞き逃しませんでした。「大きいひょうたんは憧れるけど、育てる自信はないな……」とも。
小さくて育てやすいひょうたんの代表が、千成ひょうたんです。ですが、じつは千成ひょうたんは私にとって曰く付きのひょうたんでもありました。というのは、2017年に栽培を失敗しているのです。苗が病気にかかったせいなのですが、全枯れして途中で栽培終了しなければならなくなったひょうたんは、後にも先にもこの時の千成だけでした。
なので、千成ひょうたんを栽培するということは、私にとってもリベンジという意味を持ちます。
一般にひょうたんのタネまきは4月が適期とされていて、ゴールデンウィークが過ぎた今は約1カ月遅れ。けれど、ギリギリセーフかもしれない。
そんなわけで、天王寺にある老舗・赤松種苗さんへ行ってきました。こちらはひょうたんのタネと苗を毎年確実に販売されていて、私にとってはすがるような存在。
店頭には、千成ひょうたんの苗が並んでいました。例年は大ひょうたんの苗も置いてらっしゃったのですが、今年は最初からなかったのか、それともすでに売り切れてしまったのか。いずれにしてももう苗の時期だよな、と思いつつタネのコーナーを見ると、大ひょうたんと千成ひょうたんのタネ袋がそれぞれ1つずつだけ残っていました。
これは!ひょうたんの神様のお情けでしょうか?
私は最後の1袋をいそいそと買い求め、自宅へ戻るとすぐに発芽のための準備をしました。
今度こそ、うまく発芽してくれますように!
(740日目∞ 5月6日)
※次回741日目は奥田亮「でれろん暮らし」、5月9日(月)にアップ。
742日目は丸黄うりほ「ひょうたん日記」、5月10日(火)にアップします。
- 丸黄うりほ :ライター・編集者。ひょうたんをタネから育て、その実から音の出るものを自作し、演奏する楽団「ヒョウタン総合研究所」立ち上げ所員。ソロで「オール電化ひょうたん」としても活動中。ひょうたん栽培歴は15年ほどになるが、畑がないので毎年マンション(大阪市北区)のベランダでプランター栽培している。2021年はイプ「ドミティアヌス」を栽培。「花形文化通信」では、ほかにインタビュー記事を担当。
- 2022年ヒョータニスト(ひょうたん栽培&加工に挑戦):ふじっこさん(三重県いなべ市))フェイ・ターンさん(大阪・瓢箪山)、ヤマミーさん(大阪府和泉市)、森野ゆかりさん(奈良県奈良市)……ほか増殖中(随時追加します)