不思議なことが起こりました

by 奥田亮

境内アート小布施×苗市(撮影:中島敏子)

みんな幸せそうでした(写真:中島敏子)

4月17日に開催した「境内アート小布施×苗市」。天気予報は前日も次の日も雨予報の中、奇跡的に当日だけが晴マーク。予報通りの気持ちのよい快晴に恵まれ、気温も暖かで桜もちょうど見頃。出展されている人も、訪れるお客さんも、なんだか幸せそうです。極楽浄土とはこういうところかと思いたくなるような気持ちよさでした。

さらに奇跡的だったのは、16時の終了を待っていたかのように16時半ごろ一天俄にかき曇り、嵐のような雨が降ったことでした。雨は降ったり止んだりしながら、まるで何かを洗い流すかのように翌日も降り続きました。

図書館のワークショップのための苗づくり

さてそんな中、今年のひょうたん活動が静かに始まっています。小布施町立図書館・まちとしょテラソで開催する、ひょうたん栽培〜楽器作りワークショップのための苗づくりです。用意したタネは、昨年収穫した千成10、百成10、UFO10、そしてIPU5の4種類35ポット。

衣装ケースの底に穴を開けた簡易ハウスで育てます。この中からいくつ発芽するのかはわかりませんし、図書館の畑? にいくつぐらい植えられるのかもわからないのですが、余ったらどこかにもらってもらおうと思います。本当は、タネから苗を作るところからやりたかったのですが、急に開催が決まったこともあって、ワークショップは5月の定植から、ということになりました。何度かのひょうたん講座を織り交ぜながら1年がかりのワークショップ。来春には何かができているはずですが、目標や結果を想定せずにゆる〜くやれたらと思います。ひょうたんらしく。

いまだ乾燥中の3つのIPU。中身を全部出し切らずに、とりあえず水からとり出して無理やり乾燥させていますが、やはり中身が残っていると乾燥も時間がかかります。そして、その中の一つに不思議なことが起こりました。

底の方が部分的にしわしわになって陥没し、ポッカリ穴が開いたかと思うと、しわしわがどんどん広がっていったのです。かといって、皮が薄いわけではなく、しわしわだけどわりとしっかりしているのです。う〜ん、どういうこと?

でもこれは一度見たことがあるぞ。そう、数年前に作った「じいじ」。「じいじ」は、水浸けが遅れて氷浸けになってしまい、さらに乾燥中に雪を被ったり直射日光を浴びたりした結果、しわしわのグニャグニャになってしまったアメリカ瓢でつくったディジュリドゥ風の楽器です。

じいじ

しわと歪み具合が味わい深く、思わず「じいじ…」と呼んでしまったのでした。しわしわだけど硬いひょうたんは、得ようとしても得られません。凍ったひょうたんがすべてこうなるということでもなさそうですが、何かの条件が揃うとしわしわになるようです。大切に何かにしようと思います。前回が「じいじ」なら今回はなんだろう……。「ば…」いやそれはあまりにも安直です。何にするかも併せて、もうちょっと考えますよ、でれろん。

(735日目∞ 4月25日)