あれ、なんかちょっといいこと言いました?

by 奥田亮

ようやく取り出した水漬けひょうたん

まずまずきれいになったかな

自家製雨水タンク。雨樋からの雨水を貯めます

タネはちゃんと保管しておきましょう

もう一度水漬け

こんにちは。2週間ぶりの「でれろん暮らし」です。丸黄うりほさんの「ひょうたん日記」はお休みということですが、でれろんと要でもないことを書いてみることにしました。こういう日記的な週刊連載は、その週に起こったことや行ったことを記すわけですが、1週間の間にいつも何か動きがあったり事件が起こったりはしないので、自ずとネタに困ったりします。そうすると次第に「日記のために事を起こす」ということも起こるようになります。行動を記すのが日記なのですが、日記を行動するようになるのです。それは本末転倒ではないのか、と思う向きもありますが、私のような腰の重いなかなか動かない面倒くさがりにとっては、無理にでも行動を起こす契機になるので、ありがたくもあります。気がつけば94週もの期間、日記に動かされてきたと言えなくもありません。連載がなければやってなかったことも結構あるんだと思います。いや、たくさんあります。ありがたいです。

でも、もしかしたらこの連載に記されていることはすべてウソで、じつは何もしていない、ということもやろうと思えばできるのかもしれません。捏造日記か。面白そうですね。いや、でも逆にその方が難しいか。それはそれでまた別の才能が必要になりますね。えー、何を言ってるのかわからなくなってきました。

閑話休題。先々週ぎゃぎゃーんとなった、昨秋から浸けっぱなしだったひょうたんの経過報告の続きです。そうなんです。連載に促されるように、先日、いよいよ、とうとう、ようやく、やっとこさ、水から取り出して中身を振り出すという行動に出たのです。数カ月浸けたままにしておくと、もうこれはとんでもない匂いになってるんじゃないか、と恐々だったのですが、結果的にそうでもありませんでした。むしろ匂いは逆にどこかマイルドになって、もちろん臭いのは臭いけれど、臭さにトゲがないというか、熟成されて渋味が加わり、耐えられない感じではありませんでした。素手でもへっちゃらです。中身もさすがに完全に液状化しているので、軽く振り出すだけでタネとともにドボドボと一気に出ました。表皮をこすって薄皮を取りましたが、こびりついて取れない表皮があるので、匂い軽減のためにも、再び中に水を入れてもう一度沈めました。水を替え、容器を替えてもう1週間浸けておくことにしました。

今回ひょうたんを洗うために使った水は、溜めた雨水。じつは冬の間に雨水タンクを作ったのです。軒の庇の雨樋を途中から切断し、そこに以前ご紹介したことのある、長ひょうたんを水に浸けるために作った大きなポリバケツを設置したのです。ポリバケツには下に水道の蛇口を付けているので、水を抜くこともできます。これで菜園の水やりも少しは節水になります。我ながら意外とやる時はやりますよね。

とはいえ、今回取り出して洗ったひょうたんは、百成だけです。衣装ケースの中には、まだIPUが3つ残っているのです。これも来週にはきっとやります。そう、日記に宣言しておけばきっとやるでしょう。いや、もしかしたら、やってないのにやったことにしているかもしれません。写真がなかったら捏造を疑ってもいいかもしれません。まあ、どっちでもいいですけど。

ところで、この百成はふじっこさんからいただいたタネから育てたもの。無事世代を継ぐことができました。取り出したタネは大切に保管して、また今年育てます。今年育てられなければ別の人に渡して育ててもらいましょう。タネを継いでいくということは人を繋いでいくことにもなるのですね。そう考えるとタネを守って保管し、次の年にまたそのタネを育てて実をならせ、タネを取って残し、また別の人に育ててもらう、ということがとても愛おしい行為に思えてきます。あれ、なんかちょっといいこと言いました? でれろん。

(718日目 ∞ 3月28日)