灯台下暗し!大阪城公園駅のひょうたん

by 丸黄うりほ

① JR大阪城公園駅の駅名表示板に……

②ひょうたんを発見!

③内回りホームへのエレベーター脇にも……

④ひょうたんが!

⑤女子トイレの脇にも……

⑥ひょうたんがいました!

⑦改札前の巨大な陶板は豊臣秀吉モチーフ

⑧大阪城公園の梅林。桜ももうすぐ!

大阪環状線って、大阪人、いや関西人で乗ったことがない人はたぶんいないですよね。各駅に異なる発車メロディが採用されていて、大阪駅は「やっぱ好きやねん」、天王寺駅は「あの鐘を鳴らすのはあなた」、鶴橋駅は「ヨーデル食べ放題」、新今宮駅は「ドヴォルザークの新世界」が奏でられることも、みなさんよくご存知ですよね。

では、大阪城公園駅の発車メロディが「ほら貝」というのもご存知だったでしょうか?こちらは大坂の陣にちなんで採用されたオリジナル音源なんだそうですが、意外と気づかれてないように思います。

私は「ほら貝」のことは採用された2015年から知っており、駅につくたびに心の中で「むふふふ」と、楽しんでいたのですが。

じつは……。

「ひょうたんアイ」の持ち主であることを自認する身として、ありえないほどひどい見逃しをしていたことに先日気がつきました!

大阪城公園駅の駅名表示板には大きいものと小さいものがあり、大きいほうの表示板に大阪城が描かれていることはだいぶ前から気づいていました。で、ある日、電車のなかから停車中にふとホームを見ると。

「えっ?ひょうたんが描かれている……?」

と、思ったとたんドアが閉まり、電車はゆるやかに動き出しました。線路を走る車中で、私は「あれは幻だったのだろうか?私のひょうたんアイの誤動作だろうか?」と思いました。何度も何度も乗っている大阪環状線なのに、今までまったく気がつかなかったとは……!

というわけで、大阪城公園駅で下車し、ひょうたんチェックを行いました。

まず、写真①②をご覧ください。こちらが、大阪城公園駅の大きいほうの駅名表示板です。この表示板は、内回りと外回りのそれぞれ2カ所に設置され、4つとも同じデザインでした。向かって左に大阪城、右には……、そうです!やはりひょうたんが描かれていました!

ひょうたんは蔓状の曲線でオシャレに描かれており、ぱっとみたところわかりにくいです。しかし、その下に描かれた白い花と葉は、まぎれもなくひょうたんの花と葉の形をしています!よく見ると、大阪城の上のほうにも蔓と葉があしらわれています。

このひょうたんが、大阪城城主であった豊臣秀吉の馬印に所縁があることは、「ひょうたん日記」の読者のみなさんならもうよくご存知ですよね。

駅名表示板にひょうたんを確認した私は、もしかしたら駅の他の場所にもひょうたんが見つかるかもしれないと思いました。ホームから階段を上ると改札口があり、その前には大阪城公園のミニチュア模型が展示されています。ひょうたんアイを見開いて周囲を見回すと……。

「ガーガー、ピーピー!!」

ひょうたんアイが激しく反応しました。まず、内回りホームへのエレベーター脇にひょうたん発見!(写真③④)向かい側の外回りホームへのエレベーター脇には大阪城が描かれています。

さらに、女子トイレの入り口にもひょうたん発見!(写真⑤⑥)。男子トイレの入り口には大阪城がありました。

エレベーターとトイレのひょうたんは徳利のような下向きのひょうたんで、駅のホームのひょうたんよりもわかりやすいデザインになっています。トイレのほうには、ホームと同じ蔓状の曲線ひょうたんも描かれていました。

ああ。なんでなんで、私は今までこれに気がつかなかったのだー!と思いましたが、まあやはり地味なんですね。改札を出ると、司馬遼太郎の詩や、巨大な陶版レリーフがあり、こちらのほうがぐっと目立っています。(写真⑦)

その日、駅舎の外には青空が広がり、歩いて向かった梅林はちょうど見頃を迎えていました。梅の花は3月いっぱいだそうですが、続いて桜の花も咲き始めます。大阪城公園での花見にお出かけの際は、ぜひ駅のひょうたんにも目を留めてみてくださいね。

(717日目 ∞ 3月18日)

※次回718日目は、奥田亮の「でれろん暮らし」、3月28日(月)にアップ。

丸黄うりほの「ひょうたん日記」は、3月22日(火)から31日(木)まで春休みをいただきます。また4月にお会いしましょう!