ふじっこさんの新楽器 ∞ その2「ひょジュリドゥ」

by 丸黄うりほ

①長ひょうたん「グルート」から生まれました!

②口部には天然の蜜蝋をたっぷり

③「ひょジュリドゥ」の音を聴いてみて!

④そして、こちらは制作中の……!

先週金曜日に続いて、ふじっこさんがお正月に作ったひょうたん楽器を紹介していきましょうね。

こちらは、ひょうたんから生まれた「ひょジュリドゥ」です!

ふじっこさんはもともとディジュリドゥが大好き。本物のディジュリドゥもちゃんと所有しています。ディジュリドゥを吹きこなすには循環呼吸という特殊な呼吸法をマスターしなければならないそうですが、「まだうまくできない」と謙遜しつつも、その吹き方のコツはわかっている。つまり、ディジュリドゥはふじっこさんにとって本命の楽器なのです。

そんなわけで、ふじっこさんが最初期に作ったひょうたん楽器もディジュリドゥでした。この「ひょうたん日記」では一昨年の春(236日目)に登場。「ヒョウタン総合研究所」所員として初めて出演したライブで使った「養老1号」です。素材のひょうたんは「でれろん暮らし」の奥田亮さんにもらった長ひょうたんと何かの雑種でした。

続いて、一昨年に育てたスーパー長瓢「おろち」の実からもディジュリドゥを作りました。「ひょうたん日記」では昨年春(455日目)に紹介しています。こちらはなんともすっとぼけた、おならのような音が出ます。私は大好きなのですが、音量が小さく楽器としては使いづらい面もあるようでした。

そして今回。昨年の長ひょうたん「グルート」から2本の「ひょジュリドゥ」が生まれました!

「グルート」は最終的に5個の実をつけたものの、そのうち2個は水つけ処理の途中で折れ、1個は大変汚なかったということで、出来の良かった2個が楽器になりました。どちらも140センチほどある実でしたが、両端を切り落として130センチの楽器にしました(写真①)。実の上の方を吹き口にし、そこに栃木県で蜂蜜を作っている友人からもらった天然の蜜蝋をたっぷり塗りました(写真②)。

「グルート」から生まれた最新の「ひょジュリドゥ」はどんな音がするのでしょうか?ぜひ動画③に耳を傾けてみてください!ふじっこさんが吹いているのは、写真①②の向かって右のひょうたんだそうです。

ふじっこさんによると、本物のディジュリドゥに比べて「ひょジュリドゥ」は筒が軽すぎるために音がずしっとこないし、音量も出ない。でも、唇を使って音に微妙なアクセントをつけやすく、音をぐにゃっと曲げたりしやすいとのこと。

私の感想は、「おろち」よりはかなり本物っぽい低音になったなと思います。でも、やはりひょうたん的な軽みとマヌケ感があって、そこが大変良いですね。このマヌケ美の追求こそ、私たち「ヒョウタン総合研究所」の目指すところではないか?本当にいい楽器ができたなぁ。

最後に写真④をご覧ください。こちらは現在、ふじっこさんが鋭意制作中の楽器であります。この写真はまだ仮置きであって、ガムテープを置いてみたりしていますが……。これは一体どういう楽器になるのでしょうか?2、3週間後には紹介できるかな?どうぞご期待ください!

(676日目∞ 1月18日)