ハンコさえあれば、ひょうたん押し放題!

by 丸黄うりほ

①ひょうたんのハンコを買いました

②これは年賀状に使いたい!

③大吉のハンコで六瓢

④元旦のハンコで六瓢

⑤ハンコさえあれば、ひょうたん柄も作り放題

⑥抹茶色で押すとちょっとリアル

 

京都の寺町通でひょうたんのハンコを見つけました。

最初に目に飛び込んできたのは、ひょうたん型に「大吉」の文字。おおお、これは縁起がいい!

こちらのハンコ屋さんは、〈田丸印房〉という大正時代からある老舗。いわゆる印鑑だけではなく、「京うふふスタンプ」というブランド名で、いろんなデザインのハンコを商品化されているのです。そのデザインはいかにもハンコらしいものだけではなくて、「えっ?こんなのハンコにする?」というような変わったものや、精密で凝ったものもある。たとえばキノコを例にとりますと、テングタケやシイタケだけではなく、超リアルなキヌガサタケとか、ハリガネタケまであってマニアック……。

私は、「大吉」のほかにもひょうたんはないか?と思って探しました。すると次に「元旦」を発見。これは年賀状に使えそうです。

商品の種類が多いので、ひょうたん以外にも心惹かれるものがいっぱい。私は探しながら、「ハンコさえあれば、いくらでも好きなだけひょうたんが増やせるやん。ひょうたん押し放題やん。なぜ自分は今までこのことに気がつかなかったのか……!」と思いました。

しかし、いくら探してみても他にひょうたんがない。植物としてのリアルなひょうたんハンコが欲しかった私は、ちょっとキノコ好きに嫉妬しました。

ついに見つけられなかったので、お店の人に聞いてみると、「小さいのならありますよ」とのこと。アイコンのようなシンプルなひょうたんです。

私はこの3本を購入することにし、支払いをしながら「ひょうたんはシンボルとしては愛されているけど、植物としては忘れられているんやな……」と少し寂しく思いつつ、お店の人に「じつは、私はひょうたんが大好きでして……」と告白しました。すると意外な返答が。「じつはうちの一番の売れ筋商品って、ひょうたんなんですよ!」

えっ?えっ?どこにあるの?

「ちょっと待ってくださいね。カタログあげますから」とお店の方。3枚綴りのそのカタログに並んでいるのは、こちらの「オリジナル住所印」でした。レトロなデザインがとても素敵です。なんと、そのなかにひょうたんモチーフのものが5種類も!カタログの転載は禁止と書かれているのでここには写真をアップしませんが、お店のウェブサイトをぜひ見ていただきたいと思います。ひょうたん好きのツボをくすぐるデザインばかり!

私は、「ひょうたんの住所印を近いうちに作らねば」と思いました。そして、やはり自分はひょうたん好きでよかったとしみじみ感じたのでした。

田丸印房はこちら https://tamaru-online.com

(630日目∞ 11月2日)

明日の「ひょうたん日記」はお休みをいただきます。次回631日目は114日()にアップします

  • 丸黄うりほ ライター・編集者。ひょうたんをタネから育て、その実から音の出るものを自作し、演奏する楽団「ヒョウタン総合研究所」立ち上げ所員。ソロで「オール電化ひょうたん」としても活動中。ひょうたん栽培歴は15年ほどになるが、畑がないので毎年マンション(大阪市北区)のベランダでプランター栽培している。今年はイプ「ドミティアヌス」を栽培中。「花形文化通信」では、ほかにインタビュー記事を担当。
  • 2021年ヒョータニスト(ひょうたん栽培&加工に挑戦中) ふじっこさん(三重県いなべ市)、フェイ・ターンさん(大阪・瓢箪山)、ヤマミーさん(大阪府和泉市)、KFさん(大阪府東大阪市)、森野ゆかりさん(奈良市)、ヒロミさん(兵庫・淡路島)、美佐子さん(大阪北浜・フレイムハウス)、しょうゆさん(大阪西成・ココルーム)、西山朝子さん(大阪市淀川区・ウーピーキッチン)