香里園・ちとせの「太閤はん物語」
by 丸黄うりほ
大阪・天満橋の京阪シティモールで、ひょうたんなお菓子を発見!
豊臣秀吉の馬印である千成ひょうたんをパッケージにあしらった「太閤はん物語」という商品です。これを置いていたのは「ちとせ」という和菓子店で、お店の方によると寝屋川市の香里園に本店があるらしい。
生菓子やお餅などもおいしそうでしたが、私は「太閤はん物語」を含めて少し日持ちのよさそうなお菓子を4種類買って帰りました。
お茶を淹れてから、まず「太閤はん物語」をいただいてみました。袋から出てきたのは、豊臣秀吉の家紋である五七の桐をかたどったおまんじゅうです。皮はかなりしっとりとしていてバターの良い香りがします。なかに入っているのは白あん。甘さは控えめで、こちらもバターの風味がきいています。和菓子だけれど、ちょっと洋菓子ふうでもあり、柔らかくて食べやすい。大きさも小ぶりで、おなかにもたれない感じ。これはお年寄りから子どもまで相手を選ばず、ちょっとしたお持たせに良さそうです。
お店の名前と同じ「ちとせ」は、薄く焼いたケーキ生地でつぶあんを包んだお菓子。「栗栗」は、ちょうどいい甘さのオーソドックスな栗まんじゅう。面白かったのが「大阪焼き」で、丸い瓦をかたどったもなかの生地に、アーモンドのフロランタンがのっています。これがどうして「大阪焼き」なのかはわからなかったのですが、日本茶にも紅茶にも、コーヒーにもよく合いそうです。
全体的にパッケージはカジュアルで素朴だけど、お味はどれも上品でとてもおいしかったです。町の人々に愛されているお菓子屋さんなんだろうな。
機会があれば香里園の本店にもうかがって、「太閤はん物語」や「大阪焼き」がうまれたきっかけや、パッケージの千成ひょうたんについてお話をきけたらいいなと思いました。
(608日目∞ 10月1日)
※次回609日目は奥田亮「でれろん暮らし」、10月4日(月)にアップ。
※610日目は丸黄うりほ「ひょうたん日記」、10月5日(火)にアップします。
- 丸黄うりほ ライター・編集者。ひょうたんをタネから育て、その実から音の出るものを自作し、演奏する楽団「ヒョウタン総合研究所」立ち上げ所員。ソロで「オール電化ひょうたん」としても活動中。ひょうたん栽培歴は15年ほどになるが、畑がないので毎年マンション(大阪市北区)のベランダでプランター栽培している。今年はイプ「ドミティアヌス」を栽培中。「花形文化通信」では、ほかにインタビュー記事を担当。
- 2021年ヒョータニスト(ひょうたん栽培&加工に挑戦中) ふじっこさん(三重県いなべ市)、フェイ・ターンさん(大阪・瓢箪山)、ヤマミーさん(大阪府和泉市)、KFさん(大阪府東大阪市)、森野ゆかりさん(奈良県奈良市)、ヒロミさん(兵庫県淡路島)、美佐子さん(大阪北浜・フレイムハウス)、しょうゆさん(大阪西成・ココルーム)、西山朝子さん(大阪市淀川区・ウーピーキッチン)