ひょうたん、それぞれの秋
by 丸黄うりほ
我が家のひょうたん、イプの「ドミティアヌス」は今も絶賛、雄花祭り。一方、ふじっこファームはすでに全ひょうたんの栽培を終了。本当に瓢生いろいろですね。早熟なのがいればオクテもいる。長生きがいれば短命なのもいる。
というわけで、各地のヒョータニストさんたちのひょうたんは、現在どんな状況でしょうか?
まずは写真①をご覧ください。こちらは淡路島のヒロミさん宅です。8月に瀬戸内海をおそった台風にも負けず、嵐の後の晴天にハンモックにぶら下がるUFOひょうたんと、そこに腰掛けるカエルくん。
その頑張ったUFOたち、「ペガッサひょうたんチーム」が、ついに収穫の日を迎えました!(写真②、③、④)
収穫できたのは3個。どれもきれいな円形に仕上がりましたね。ヒロミさんによると胴回りは大きいものから順に55センチ、49.5センチ、44.5センチあるそうです。表皮の色はかなり白っぽくなっていて、しっかり完熟していることがわかります。1個は表面に地図のような模様ができていますが、これはウリキンウワバによる食いあと。しかし、ほどよく食われていて、キズというよりも趣を感じます。
カエルくんが、ひょうたんUFOと一緒に座ってみたり、縁側を眺めてみたり、上に寝そべってみたり。写真の楽しさから、ヒロミさんの収穫の喜びが伝わってきます。よかったね!「ペガッサひょうたんチーム」!
続いて、写真⑤をご覧ください。こちらは瓢箪山のフェイ・ターンさんが、イプの「イプ・ターン」の水つけ作業をしているところ。今年初めてひょうたん栽培に挑戦したフェイ・ターンさんにとっては、ひょうたんの水つけ作業も初体験であります。
しかし、「水につけたひょうたんって、すさまじく臭いんですよ〜」と、私たちが事前に言いすぎたせいなのか? それともフェイさんの鼻が、かなり特殊なのか?そのへんよくわからないのですが、フェイさんいわく「フルーティーで、わりと好きな香りだわ♡」……ですって!!
嫌われなくてよかったね、ひょうたんたち。でも、フェイさん、それ本気で言ってますか??
詳しく話を聞いてみると、どうやらかなりこまめに水をかえてらっしゃるようです。そうなのです、水をこまめにかえると瓢臭は薄まります。反対にほったらかしにしておくと、臭いはエグくなる。そのかわりに腐敗が早く進むらしいですが。
フェイさん宅では、まだ残り半分のひょうたんは栽培継続中です。ということは、この臭いとのおつきあいの日々はしばらく続きそうですね♡
さて、次は写真⑥。東大阪市のKFさん宅、イプの「パートン」です。9月にできた新たな実は順調に成長していたのですが、ある日こんな穴が!! 虫があけたものにしては大きすぎる。カラスなどの鳥によるものではないかと思います。ひょうたんの敵って、本当にいっぱいいるんですね(怒)!
しかし、このまま腐らなければかえって面白いひょうたんに仕上がるような気もします。うまく加工できたらいいな。
最後の写真⑦は、奈良市の森野ゆかりさん宅です。実になりかかったUFOの雌花がこんなにたくさん。葉っぱもまだ青々としていてきれいですね。下の方から蔓がだんだんと枯れてきてはいるそうですが、「ハリー」も「ロン」も「ハーマイオニー」も、たった一度の秋を懸命に生きています!
(607日目∞ 9月30日)