雌花(あなた)を待ってます♡ひょうたんランデブー
by 丸黄うりほ
2021年の春、我が家で発芽させたひょうたんのタネは、ハワイのイプという品種でした。無事苗になった6ポットのうち、1苗だけを自分用に残して「ドミティアヌス」と名付け、それ以外の5苗はもらっていただきました。
しかし、どうもこのイプというひょうたん、花が少ない。咲いてもなぜかほとんど雄花です。もとのタネをくださった信州・小布施の奥田さんのところでも同じみたいなので、まあそういう性質のひょうたんなのでしょう。
そんなわけで、今のところ我が家のベランダ出身の苗に実がついたのは、昨日の日記に登場してもらった大阪府東大阪市・瓢箪山のフェイ・ターンさん宅の「イプ・ターン」と、同じく東大阪市のK・Fさん宅の「パートン」、我が家の「ドミティアヌス」だけのようです。ほかの3苗はどうやらグリーンカーテンに落ち着いているようす。大切に育ててくださっているみなさん、期待を裏切ってしまって本当に申し訳ありません……。
「パートン」は、6月22日(539日目)のひょうたん日記で雌花が開花、6月30日(545日目)には実が3個つきそうだということを紹介したものの、その後1個に落ち着き、7月13日(554日目)にその1個=雌花同士の戦いに勝った女王について紹介しています。
問題はその後で、とにかく花が少ない。咲いても雄花ばかり。そんな感じで2カ月たちましたが……!ついに!
ものすごく久しぶりに雌花1個が咲いたという知らせがK・Fさんから入りました! 写真①、②をご覧ください。おお、これはきれいな女子です! 紛れもなくおんなのこです!街の明かりに照らされて、私の脳内には昭和のムード歌謡が流れ出しました……。
同じ日にきっちり雄花も咲いたということで、ひょうたんランデブーも完了。ああ、どうか今宵結ばれて、実になってくれますように!
さてさて。再び我が家のベランダひょうたん、「ドミティアヌス」に目を移してみましょう。
はいっ、毎日がんがん花が咲いています。1日にだいたい10個ほど。それが全部雄花です。まっーーーーーたく雌花の気配はありません。
もうこうなると笑ってしまいますね。写真③をご覧ください。一昨日咲いたの、昨日咲いたの、今夜咲きそうなの。全部、ぜーんぶ雄花。ここは男子校なのでしょうか?共学ではなかったのか?……そうなんですね、わかりました。
写真④を見ていただくとわかるように、ここは6月?思春期なの?と思うほど蔓に勢いがあります。その先端をよく見ると、花芽がぎっしり(写真⑤)、全部雄花です。
どうしたら雌花、おんなのこを咲かすことができるのか。私は本やネットを目を皿のようにして探しました。雄花ばかり咲く蔓を切れば脇芽から雌花が咲く。窒素過多だと雄花祭りになりやすいので肥料のリン酸の割合を増やす。リン酸を吸収しやすくするためにマグネシウムを施す。水分が少なすぎても雄花祭りになる……とか、いろんな説があるんですが、どれも微妙。決定打はなく、「雌花だけを増やすのは無理」という声がいちばん大きい。
ああ、そうなんですね。私も、もうぼちぼち悪あがきはやめようと思います。ほら、今夜も「ドミティアスヌ」の雄花たちが咲き誇っている。なかなかのイケメン揃いです。アサガオを鑑賞するように、一夜限りのユウガオの美を愛でようと思います。
(598日目∞ 9月16日)