ひょうたんの収穫が始まりました(その2)
by 丸黄うりほ
昨日に続いてきょうも、ぼちぼちと始まったヒョータニストさんたちの収穫の話題をお伝えしていきましょう。
まずは、三重県いなべ市のふじっこさんの畑から。
ふじっこさんは、長ひょうたんと豆ひょうたんの苗を購入して5月はじめに定植。また、イプ、百成、鶴首の苗を自宅で作って5月下旬に定植しました。
そのなかで、「ピーター」と名付けた百成ひょうたんの花が咲き始めたのは6月下旬のこと。しかし、7月には山から降りてきた猿にせっかくの実をかじられ、蔓を切られるという事件が発生! それでも残った蔓は健気に頑張っていたのですが、8月、イプに病気が発生。それが豆ひょうたんをのぞくすべての苗に感染して「ピーター」も枯れてしまったのです。
猿による被害と、病気をくぐりぬけて残った「ピーター」の実は、自然乾燥でカラカラに。表面はカビがはえて真っ黒になってしまいました。
しかし、どうでしょう? このビジュアルは……!(写真①)
ほぼ全身を覆うサイケデリックなもんもん。迫力満点ですね。とてもカタギとは思えません。堂々とした体格で腹の突き出た親分と、小柄でひょっとこみたいな子分って感じがします。「タワシでこすると結構きれいになりました」(写真②)とふじっこさんは言いますが、いやいやヤバみは全然隠せてないし!……というか、このヤバみこそ魅力やん!と私は思うのでありますが、みなさんどう思われますか?
そういえば、ふじっこさんのひょうたんの敵、猿たちが逃げていく様子をスクープした写真を8月31日(586日目)にアップしましたが、今回はそいつの顔写真を入手しました! 「ほら、そうやって木に隠れているつもりでもちゃんと見えてるから!」というわけで、写真③の真ん中らへんを探してみてください。……そう、かわい子ちゃんなんですよね、こいつがまた……。ひょうたんさえ荒らさなかったらね。
さて。次は、大阪府東大阪市・瓢箪山のフェイ・ターンさんの畑からお届けしましょう。
フェイ・ターンさんは、大ひょうたん(百成)と天下一の苗を自宅で作り、近所の人から千成ひょうたんの苗をもらって定植。さらに我が家で作ったイプの苗も一つもらってくださったのです。5月に定植したそれらの苗は6月には花をつけはじめました。植えた場所によってなのか、生育のいいものと育たないものの差が大きく出たそうで、8月には病気で枯れてしまう苗も出てきました。
今回は早めにできた千成ひょうたんの実5個と、百成ひょうたん1個、天下一1個を収穫。写真④をご覧ください。みんなきれいに立っていますね! 左から二番目のちょっと背の高いスリムなひょうたんが百成です。百成にしては小さめですが、しゅっとした美形!
そして、写真⑤に、そのスリムくんと一緒に写っているひょうたんは……!な、なんというマヌケ顔!
このひょうたん、じつは天下一なのです。もともと上のふくらみがほとんどないフラスコ型をしていたのですが、上の部分が腐ってきたためそこを切り取ったのだそうです。切り口が、ぽかんとあいた口に見えます!表面にできた黒い点々は、目と眉毛に見えます!かわいい!!
アクシデントによって生まれたマヌケ顔のひょうたんは、フェイ・ターンさんによって「マヌ子」と命名されました。
「マヌ子」よ!君はこれから楽器になるのかな?それともランプになるのかな?
(597日目∞ 9月15日)