やっぱりやる気がない「ドミティアヌス」
by 丸黄うりほ
我が家のベランダで栽培中のひょうたん・イプの「ドミティアヌス」は、去年の百成ひょうたん「ティトゥス」の同じ時期に比べて、元気がないというわけではないが、本当に花が咲かないです。全体的に色気不足というか、あんまりやる気がなさそうだなと思います。まあ、良く言えば落ち着いた中年ひょうたん。
写真①をご覧ください。黄色い葉が多くなってきましたが、ひょうたんの葉は展開後60日で枯れるといわれていますので、「ドミティアヌス」の葉も加齢で自然に黄色くなった感じ。病気で枯れたのではなくて自然現象なので、黄色も穏やかに見える。7月に実った「ドミ3号」(上)と「ドミ4号」もだいぶ白っぽくなってきました。
ベランダの外側にできていて姿が見えなかった「ドミ1号」も葉が枯れてきたためにちょっと見やすくなりました(写真②)。ラティスの奥には「ドミ2号」も見えてきました(写真③)。どちらもなかなかいい形をしています。今月中には収穫もできるかな。
そんなわけで、もう「ドミティアヌス」には新しい子づくりの意思はないのかなぁと思っていたら、なんと1カ月半ぶり、日曜日に雌花が1個咲きました。今年8個目の希少な雌花です。同じ日に雄花が3個咲き、その前日と前々日にも咲いた雄花が冷蔵庫に1個ずつあったので、全部を使って人工受粉してみましたが、どうも変?雄花の花粉がかたいのです。元気な雄花はしっとりとした粉状の花粉がほぐれて出てくるのですが、どの花もかたくて粉が全然出てこない……。
写真④は、翌日の朝の雌花。懐妊してくれたらよいなあと思いましたが、やはりダメだったようです。写真⑤は今朝の様子。4日たっても子房がふくらまず、茶色くなってきたら残念だったということですね。あいかわらず、雄花だけはポツポツと咲いてはいますが。
ところで。ひょうたんの後半生をウォッチングしていると、ときどき不思議な形をした葉や、花や実がみつかります。私はこれが本当に好きなんですね。なんでこういうのが出てくるんだろうと思う。その理由はよくわかりませんが、とにかく面白いです。
今朝も、へんてこな形の葉っぱを見つけました。写真⑥がそれです。普通、ひょうたんの葉は蔓から互い違いに出てくるのですが、この葉は5枚ほどが同じところから出ている。中心部分をよく見ると、なんと花粉がある!(写真⑦)
そうなんです、この葉はじつは雄花だった。花粉を囲むように小さい花びらのようなものもついています。この5枚ほど集まった葉はどうやら萼が変形したものなのかな?葉につながっている茎も、花につながる茎よりはかたいけど、通常の蔓ほどはかたくない。
私は切り取ったこの「雄花葉」を花瓶に挿して飾ることにしました。緑色をしたアンスリュームのような感じでなかなかおしゃれです。
(588日目∞ 9月2日)