前座やっちゃう?
by 奥田亮
去る8月11日、スワロー亭で「トラペ座」のライブを開きました。トラペ座は、大野慎矢さん(アコーディオン、歌、他)をリーダーに、菅原雄大さん(チェロ)、多田葉子さん(クラリネット、他)の3人編成で、東欧、バルカン半島、黒海周辺の民謡等を演奏するユニット。カフェやレストラン、ショップなど小さな会場でのライブを続けておられます。今回も、長野県内4カ所をめぐるツアーで、スワロー亭はその最後の公演となりました。 いつもお世話になっている町内の方から、今回のライブ開催を手伝ってほしいとご相談をいただくまで、トラペ座のことは知らなかったのですが、YouTubeなどで見ると、切なくて懐かしいような音楽は完全に自分好みで、本屋という空間にも似合いそう。ぜひこれはスワロー亭で開催させていただきたいと申し出たのでした。時節柄定員を少なめに設定していたとはいえ、チケットは早々に完売しました。
友だちのパーカッショニスト、ヒロシマンがチラシを見て、行きます!と乗り気だったので、それじゃいっそのこと前座やっちゃう? となったのですが、結局ヒロシマンは当日来られないことが判明。悩んだ挙げ句、一人で立つことにしました。 一人でのライブは毎回、練習はいいのに本番がうまくいかない、というジンクス(?)があったので、いっそ、練習しないという方向も考えたのですが、逆に練習をやり過ぎるぐらいやればその先に道が拓けるのではないかと考え直して、開催までの一週間、毎日練習を繰り返しました。といっても、私の場合、決まった曲も譜面もあるわけではないので、ある程度の構成を決めて、ループマシンを足で踏むタイミングや、ミキサーの音量、エフェクター等のつまみ調整、配線、楽器の配置、持ち替え方、マイクの位置調整などを練習していました。
ああ、でもやっぱり本番は魔物といいますか、緊張して集中力散漫。弓奏楽器の弓を忘れ、リード笛は吹けども鳴らず、ループマシンは間違えて踏んで音が止まったりと、結構ボロボロでしたが、ボロボロをボロボロに見せないようにするテク(?)だけは長年培ってきたので、お客さまの温情に助けられ、なんとかやり終えることができました、ほっ。終わってからひょうたん楽器やりたい!と熱く言ってくれる人が現れるといううれしいおまけもつきました。
トラペ座のライブは本当に素晴らしく、最初の音が出たとたん、会場がしっとりとした空気に変わり、音が聴く人に沁み入るようでした。緊張気味だった客席が曲を重ねる度にだんだん熱量を帯びてきて、最後は大円団、という流れもさすがでした。CDをお買い求めくださるお客さまも多く、初めて会うお客さま同士が終わった後も昂奮気味に話し込んでいたりして、こんな状況だけれど、開催してよかったなあと感慨一入です。
あ、菜園のヒョウタン、千成コボちゃんは順調に子どもを増やしています。百成も二つ目が結実。UFOは最初にできた一つがいい感じに大きくなってきましたが、その後結実したと思われた雌花は結局萎んでしまいました。問題はIPU。なかなか雌花が付きません。さすがにお盆も明けるので、どうなんかな〜と思いつつ孫蔓をさらに摘心したりして様子をみています。じつはリンゴコンテナのIPUに雌花が二つ付いていたのですが、なぜか花が開く前に黄色く萎んでしまいました。う〜ん、どうしたんだろう…で、れ、ろ、ん。
(575日目∞ 8月16日)