ひょうたんの収穫はのんびりがおすすめ!

by 丸黄うりほ

①ヤマミーさんのご親戚、早くも水漬けを開始

②とてもきれいに栽培されていますね

③青い実はもう少しぶら下げてやってくださいね!

 

昨日の日記ではヤマミーさんから届いた「遅くても大丈夫だった!ひょうたん」のトピックを紹介しましたが、きょうは真逆です。「早くても大丈夫なのか?ひょうたん」のトピック。

なんと、ヤマミーさんのご親戚が、育てている千成ひょうたんのうち、かたくなった何個かを早くも収穫。水漬け処理を開始されたのだとか!

こ、これはいくらなんでも早い……のでは……?

ご親戚は、ヤマミーさんが作った苗のうち3苗を引き取って、とてもきれいに育ててくださいました。その畑作りの見事さは、写真②を見てもわかります。棚も、とてもきれいに仕立てられていますね。人工授粉は行わず、自然のまま夜蛾たちが受粉しただけで、これだけの豊作。ものすごく順調だと思います。

しかし、しかし……。

ひょうたんの実は、受粉してから完熟するまで約60日もかかるのです。

ひょうたんはウリ科の一年草で、昨日も書きましたが1年間の栽培サイクルがだいたい決まっている植物です。同じウリ科植物であるキュウリ、スイカ、メロンなどとタネまきの時期、花の時期はほぼ同じですから、実がなるのも同じ時期。ですが、実を切って食べる他のウリとは違って、ひょうたんの用途は入れ物として使うこと。または飾り物にすることです。

結実して日の浅い緑色のひょうたんを包丁で切ると、スイカのようにスパッと切れます。まだ外皮がかたくなっていないからです。

約60日たって完熟したひょうたんには、簡単に刃が入りません。電動ドリルで穴を開けるときにも、かなりの手応えを感じると思います。これは、外皮が厚くなり、かたくなっている証拠なのです。

そんなわけで、ひょうたんはなってもすぐには収穫できません。収穫期が近づくと緑色だった表皮がだんだんと白っぽくなってきます。また、下から手を入れて実をもちあげてみると、なり始めよりもかなり軽くなっているのに気がつくと思います。こうなったらそろそろ収穫OK。

ただし約60日というのはあくまで目安で、大型のひょうたんほど完熟に時間がかかります。千成ひょうたんのような小さい実は50日で収穫できるという人もいますが、畑を早くしまう必要があるなどの事情がない限り、できればもう少しぶら下げておくほうが無難です。

未熟な実は皮が薄く、水漬け後に乾燥させても肉厚のひょうたんには仕上がりません。ひどい場合は水漬けの途中で破れたり、まるごと崩壊してしまうこともあるのです。

逆に収穫が遅くなった場合は、大丈夫。安心してください。蔓や葉がすっかり枯れて、実の表面にカビがはえて見た目が汚くなってしまっても、水漬けをすれば一皮むけて、つるりときれいになります。

なので、ひょうたんの収穫はできるだけのんびりがおすすめ。「あわてないこと。迷ったら、ちょっとのんびり」が合言葉です。

幸いなことに、遅めにできた青い実は今回は収穫せずに残してもらったようです(写真③)。よかった。せっかくですから、この実たちはぜひのんびりと見守ってやってほしいと思います。

(568日目∞ 8月4日)