8に落ち着く
by 奥田亮
例年、梅雨入り宣言があると雨が降らなくなりますが、今年は比較的ちゃんと降りますね。ただ、梅雨の雨というより夕立という感じで、昼間はけっこうかんかん照り、夕方になると雷が鳴って、ドドドっと激しく降る、というサイクルを繰り返しています。おかげで雨の翌朝は菜園の野菜がぐんと育っていて、一晩で景色が変わったように見えることもあります。日曜の朝は前夜の風雨が激しくて、ジャガイモやトマトが根っこから倒れていたので、土寄せしたり支柱を立てたりと、いつもより忙しい朝になりました。菜園の様子をインスタ映え写真でご覧ください。
そんな中、わがヒョウタンたちも元気に生長しています。中でも一番よく育っているのが、地這いで育てているこぼれ種の品種不明苗。本葉が10枚以上になり、親蔓の摘心も済ませました。どこを這わせましょうか。棚をしつらえた正規栽培場所の4苗もようやく巻きヒゲが出始め、蔓が行き先を求めてふらふら宙を泳ぎ始めました。本編ひょうたん日記で紹介されている関西の皆様の状況に比べると、信州組は周回遅れの感を否めませんが、7月のうちに追いついてほしいものです。
最後に残った苗のうち、IPUの苗二つは、小布施町の隣、中野市でひょうたんランプを作っておられる、いわじゅんさんにもらわれていきました。苗ポットが小さくて、この時点でまだ小さな本葉が2枚の苗でしたが、なんとか成長してくれることをお祈りします。さらに残っていたUFOの苗は、結局もう一つリンゴコンテナを増やして、ウチで育てることにしました。ということで、我が家のひょうたんは、合計8苗になりました。ああ、やっぱりひょうたんらしく「8」に落ち着いてしまいました。こうなるのが必然だったのかもしれません。
さて、6月25日は、「でれろん暮らし56」でお知らせしたライブ「おもうつぼ」が開かれました。ささきりょうたさんの唄とギターに、私がひょうたん楽器で絡むというコンビで、二人でやるのは今回でたぶん3回目。りょうたさんは音楽だけでなく絵もすばらしく、コロナ禍の中、毎日「お金を刷るように」絵を描いて、展覧会やネットで発表し続けています。ここ最近は壺の絵を描いていて「どの壺いただこうかしら」と題した展覧会を各地で開催。今回も10数点を展示していました。会場では、あの壺がいい、この壺が好き、と壺談義が聞こえてきます。そして壺といえばひょうたん。壺の元祖はひょうたんなんですよ、という話も織り交ぜながらのライブになりました。
さらに今回は、りょうたさんのしゃべりが炸裂。MCの域を遥かに越えて「話芸」の域に達するクオリティで、結局2時間半の長丁場になりました。この人、どんだけ才能があるのか、計り知れません。 還暦過ぎには少々体力的に厳しいものがありましたが、こうやって希有な才人と共演させていただけるのはありがたいことです。感謝感謝、でれろん。
(543日目∞ 6月28日)