たまには優雅なランチ「瓢箪ちらし弁当」
by 丸黄うりほ
太閤園の「カフェブリエヴェール」で、平日ランチ10食限定の「瓢箪ちらし弁当」がいただけるという情報を得て、さっそく先日行ってまいりました。
ところで、太閤園といえば大阪の人で知らない人はいないですよね?明治時代に建てられた藤田男爵の邸宅と庭園を、宴会場や高級料亭、レストランとして開放。都会の真ん中にあるのに広々としていて、ここで結婚式を挙げたという人もかなりいらっしゃるのではないでしょうか。
6月末で営業を終了するというニュースを聞いた時はショックでしたね。コロナ禍による経済悪化を象徴しているというのが大方の感想だと思いますが、私のようなひょうたん好きにとっては、ああ、また一つひょうたん関連物件がなくなってしまう、という思いが強い。
というのは「太閤園」という名はもちろん太閤秀吉から来てまして、ということは千成ひょうたんの馬印ですよね。そうなんです、館内や庭園に散在するひょうたんモチーフやひょうたん物件を、今のうちに見ておかないと……!
そんなわけでネット検索してみると、敷地内の淀川邸にあったはずの「割烹瓢箪」は2015年、6年も前に閉店していました(泣)。しかし、新館・迎賓館のほうにある「カフェブリエヴェール」には、6月末までの特別メニューとして上記の「瓢箪ちらし弁当」があることがわかったのです!
私は電話予約を入れ、近くに住む友人と一緒に歩いてお店に行きました。窓際の席に案内してもらい、わくわくどきどきしながらお弁当を待ちます。小雨が降っていましたが、窓から見える庭園の緑は手入れが行き届いて、さすがにきれい。
ふと天井をみると、照明もひょうたん型に見えました。でも、一緒に行った人は「いや、あれは違うやろ」と言います。そうか……。私のひょうたんアイはフィルターがかかりすぎなのかもしれません。
そうこうしているうちに、待望のお弁当がしずしずと運ばれてきました!黒い塗りのひょうたん型のお弁当箱が、か、かわいいー♡
左右対称のひょうたん型ではなく、ちょっと首を傾げたような形がたまらなくキュートですね。ふたを開けると、くびれの中央部にお醤油入れ。小さいふくらみにお刺身が入り、大きいふくらみのほうにはちらし寿司が入っています。穴子、いくら、海老、太閤園の焼印を押した玉子焼き、れんこん、きゅうり。彩りも楽しくてきれい。上品な味わいはもちろん、申し上げるまでもありません。茶碗蒸しもなめらかでおいしかったです。
ひょうたんではないけれど、この茶碗蒸しの器のような松の意匠も、私じつは大好きなんですよね。塗りのひょうたん弁当箱といい、この松といい、ちょっとレトロな感じなのがすごくいいですね。
お食事のあと、私はお店の方に庭園と淀川邸の見学をお願いしてみました。「庭園はいつでもどうぞ」と言っていただき、淀川邸はわざわざ許可をもらってくださり、道案内までしてくださいました。
明日の日記では、その淀川邸と庭園で見つけたひょうたんを報告します。どうぞお楽しみに!
(516日目∞ 5月20日)