思いがけなく見かけたひょうたんたち
by 丸黄うりほ
きょうは、街を歩いていて思いがけなく出会ったひょうたんたちを紹介します。
まず、写真1〜2枚目をご覧ください。こちらは、昨年末に京都の堀川通を歩いていて見かけたひょうたんです。
高さ20センチほどの、おそらく百成ではないかと思われるひょうたん。あまりくびれが強くなく、口部が心持ち右に曲がっていて、とても愛嬌のあるいい形をしていますね。彫られた「表悦」という文字の書体も、ひょうたんの雰囲気に合っています。私が通りがかった日は閉まっていたのですが、お店では漆芸教室もされているようでした。また、看板にも「漆芸 三木表悦」という文字とひょうたんマークがありました。
ネットで調べてみると、三木表悦さんは四代続く漆工芸作家のようで、ウェブサイト(「漆芸 三木表悦」)には麗しい作品がたくさんアップされていました。もしかしたら、ひょうたんの漆作品もあるのではと思って探してみたのですが、それは見つけられず。
次に、写真3枚目をご覧ください。こちらは、やはり昨年末に奈良市の奈良町界隈で見かけたもの。
17、8センチほどのひょうたんを一番上にして、下は7センチくらいの小さいひょうたんまで。大きさの違う5個のひょうたんを紐でつなげてぶら下げてあります。
この界隈は「庚申さん」の風習が残っていて、赤い身代わり猿のぬいぐるみを、こんなふうに大きいものから小さいものへと並べて軒に下げている民家が多いことで知られています。私の実家も近くなので昔からよく通っていた道だったんですが、ひょうたんバージョンの「庚申さん」は初めて見ました。しかし、まあまあ古いもののようにも見えるので、ずっと下げてあったのに私が気付いてなかっただけかもしれませんが。
ここも通りがかった日は閉まっていたため、何のお店かなと思ってネットで調べてみたら、「大友和服綜合専門店」という和服のクリーニング店でした。和の店構えで、ひょうたんのあるクリーニング店。じつにいいですね!
最後に4枚目の写真。つい先日、阪神電車岩屋駅の近くで見かけたものです。「たまいち」と書かれたちょうちんの下に、30センチ以上もある大きなひょうたんが下がっていました。こちらも開店前だったのですが、ネットで調べてみると(「たまいち」)お好み焼きや魚のおいしそうな居酒屋さんでした。今度は開いている時間にぜひうかがってみたいと思います。
(471日目∞ 3月12日)
※次回472日目は奥田亮「でれろん暮らし」、3月15日(月)にアップ。
473日目は丸黄うりほ「ひょうたん日記」、3月16日(火)にアップします。