ふじっこさんの新ひょうたん楽器(その5)

by 丸黄うりほ

▲ふじっこさんの新楽器・その5「里中智の大合唱」

▲豆ひょうたんの口部とお尻に穴をあけて連結

▲上下に竹でこすってギロのように演奏する

 

「ひょうたん日記」2月16日、17日(454日目455日目)で4種類の創作ひょうたん楽器を紹介したばかりなのに、ふじっこさんがまたも新楽器を作りました。すごいね、のってますね!

しかも今回ふじっこさんが作ったのは、何か既存の楽器を参考にしたものではなくアイデアもまるっとオリジナル。使ったひょうたんも、昨年自分の庭で育てて収穫した豆ひょうたん「里中智」の実14個という、今まででいちばん「自作楽器」感の強いもの。というわけで、じっくりと紹介していきますね。

まず1枚目の写真をご覧ください。これが新楽器「里中智の大合唱」です。豆ひょうたん14個が連なっていて、ビジュアルもかなり可愛い!これはステージ映えしそうです。

作り方はシンプル。まず、豆ひょうたんの口部とお尻に5ミリほどの小さな穴をあけ、それを針金を通して連結させます。別に竹を用意して、その上下にも穴をあけて針金を通し、連結ひょうたんを固定。

演奏方法は、ギロのように棒状のもので上下にこする。ふじっこさんの動画では竹を使っていました。

この動画を見て私が思ったのは、こすり方、あるいは叩き方の工夫でいろんな音が出そうだなということです。

また、こする棒のほうの素材を変えても音色が変わるはず。たとえば、竹串を束ねたものでこすったり、叩いたりしたら全然違う響きが生まれると思います。棒に横の切り込みを入れてみたり、硬さの異なるいろいろな棒で演奏しても違う音になりそう。

ふじっこさんによると、ひょうたんを結んだ竹は簡単に取り外しができるので、針金に通したひょうたんだけをまとめて振って音を鳴らすこともできるらしい。ガラガラや南米の楽器チャフチャスのように演奏することも可能ということですね。

いやー、これは。簡単なようでいて、なかなかすごいアイデアではないでしょうか!

こんな新楽器がどんどん生まれてくるのも、ふじっこさんのひょうたん愛が本物だからだなぁとしみじみ感じます。私も、そろそろ新しい楽器作りに挑戦しないとな……。

(464日目∞ 3月3日)

丸黄うりほ  ライター・編集者。ひょうたんをタネから育て、その実から音の出るものを自作し、演奏する楽団「ヒョウタン総合研究所」立ち上げ所員。ソロで「オール電化ひょうたん」としても活動中。ひょうたん栽培歴は15年ほどになるが、畑がないので毎年マンションのベランダでプランター栽培している。「花形文化通信」では、ほかにインタビュー記事を担当。

ふじっこさん 「ヒョウタン総合研究所」所員。ひょうたん栽培2年生。2020年は自宅の庭と畑で6品種6苗のひょうたん栽培に挑んだ。そのようすを丸黄への報告と写真提供でリモートひょうたん活動中。