冬場はそんなもん
by 奥田亮
大寒のあとしばらく暖かい日が続いて、屋根や道の雪もすっかり消えていましたが、週末に久しぶりに最高気温がマイナス1度の冬型に。土曜日には新たに雪が少し積もりました。ただ、この冬らしい天気も週明けの2月に入るとまたちょっと暖かい日が続くようで、雪ならぬ雨の予報です。寒いけど冬はやっぱり冬らしいのがいいんですがね。
氷漬けになっていたUFOは、また水漬けに戻っていて、中身はすっかり抜けていました。表皮が少し残っていたのでタワシでこすり取り、思い切って水から出しました。この蔓付きのUFOが何になるのかはまだわかりません。おちゃめな感じはきっと何かになるんだろうと思いますが、目玉をつけて人形にするのだけはやらないようにします。
先週ご報告したオンラインライブが無事終わり、楽器も一度お片づけ。あー、オンラインとはいえ、人と一緒に演奏するのはやっぱりいいものです。混ざり合うことで自分ひとりでは引き出せなかった自分が引き出されるのが楽しいんですね。
この先の予定もとくにないので、しばらくは静かに過ごすことになるかと思いますが、ふと放置してあった純セレブ仕様のひょうたんスピーカーが目に留まったので久しぶりに線を繋いで音を出してみました。ああ、やっぱりいい音です。ひょうたんスピーカーはいろんな人が作っていますが、こんな形のものはおそらくないと思います。何かと何かが交雑した棍棒のような形のひょうたんを使っていますが、これはいっとき、底を切って上から鐘のように紐でぶら下げ、コンコンと叩いて音を出す打楽器にしていましたが、ほぼ同じ形と大きさの2つだったので、スピーカーにしてみたのでした。先日だるま市で買っただるまも、近々スピーカーにするので、聴き比べてみようと思います。
例年1月から3月は観光的にも閑散期。人通りもすっかり減りました。こんなときに古本屋を訪ねてくださるお客さまも当然減ります。たまに入ってこられたお客さまを見て、「何かご用ですか?」と声をかけようとしている自分に気づいてびっくりします。それにしても、きょうはお客さん一人も来ないな、と思っていたら、扉の表示が「Closed」のままになっていましたよ。あわてて「Open」にしましたが、だからといってお客さんが来るということもありませんでした…。 まあ、冬場はそんなもんですね。はぁ…、でれろん。
(444日目∞2月1日)
- 奥田亮 ∞ 1958年大阪生まれ。中学生の頃ビートルズ経由でインド音楽に触れ、民族音楽、即興演奏に開眼。その後会社に勤めながら、いくつのかバンドやユニットに参加して音楽活動を続ける。1993年頃ひょうたんを栽培し楽器を作って演奏を始め、1997年「ひょうたんオーケストラプロジェクト」結成、断続的に活動。2009年金沢21世紀美術館「愛についての100の物語」展に「栽培から始める音楽」出展。2012年長野県小布施町に移住し、デザイン業の傍ら古本屋スワロー亭を営む。2019年還暦記念にCD『とちうで、ちょっと』を自主制作上梓。