久しぶりにライブイベントを開催

 by 奥田亮

スワロー亭で開催された笹久保伸のライブ

12月に入って町を歩く人もずいぶん減ってきました。今週あたりから雪になるとか。毎年冬はめっきり静かになるのですが、そんななか、12月6日はたくさんのお客さまで店内が賑わいました。久しぶりにライブイベントを開催したのです。

出演はギタリスト笹久保伸さん。ゲストにサンポーニャ奏者青木大輔さん。笹久保伸さんは知る人ぞ知る「天才」と呼ぶにふさわしいアーティスト。南米ペルーの伝統的なギター奏法を習得しながら、そのレンジに留まらない縦横無尽な表現で聴く人の心を鷲掴みにします。

事前情報一切なしでライブに来てくれた友人の一人は、ギター1本でぐわーっと波動が迫ってきて凄かった、と昂奮気味に語っていました。そうなんです。笹久保さんの出すギターの音は、音が波動だということをあらためて認識させてくれます。小さな本屋でのライブなので、マイクやアンプなど拡声装置は一切なし。完全生音だったので音量は大きくなかったはずですが、ガットギターからダイレクトに繰り出される音がぐわっと迫り来て、聴く人の心の中にまで波のように打ち寄せるのです。

今春出た笹久保さんの29枚目(!)のCD『PERSPECTIVISM』 は超おススメ! 一音目からビビーンと電気が走ります。真摯な音とでもいいましょうか。また、粟津潔が1970年に描いた劇画に笹久保伸、青木大輔らが音楽をつけ、飴屋法水が朗読したCDブック『すてたろう』も、一聴に値します。こんなに暗い表現、今は見かけなくなったなあ……。

さて、そして私の活動報告。先週お知らせしたオンライン配信のライブは12月23日になりました。時間は未定です。来週にはお知らせできるかと思います。一年ぶりなので、そろそろ本格的に音楽感覚を取り戻さないといけないのですが、なかなか腰が上がりません。

そんな中、企画運営をお手伝いしている町の信用金庫のショーウィンドウを使ったギャラリー展示に、ひとつ穴があいてしまい、急遽自分の作品を出すことになって準備に追われています(と自分に言い訳)。練習する時間がどんどん減っていく中、この際本番までの間、毎日スワロー亭で公開練習と題してライブをしようかとか(いや、どうなんでしょう…)、と焦ってるのか余裕カマしてるのかわからない今日この頃です。ああ、なんかちょっと…、でれ…ろん…。

(414日目∞ 12月14日)