ひょうたん「ティトゥス」の実たちを見てやって!
by 丸黄うりほ
ひょうたん「ティトゥス」の収穫について、昨日の続きです。
私は、収穫した実をきれいに水洗いして、タオルで水気をふきとりました。それから、床の上に置いたフリースの上に広げました。このフリースはひょうたん収穫のときに毎年出してくるんですが、無地の濃紺なので、薄い緑色をしたひょうたんがとてもよく映えるんですよね。
この収穫したての薄い緑色のひょうたんを布の上に広げるとき……。ひょうたん栽培のなかで、この瞬間がいちばん楽しいときかもしれません。
写真を見てやってください。下段に並べた6個と、上段左の2個が、6月になった実です。上段の右から3個目は7月、その右の2個は8月になった実。写真に撮ると大きさがわからなくなってしまうので、比較のために文庫本を置いてみました。
「ティトゥス」はタネの段階では品種が不明だったのですが、できた実の大きさから百成だったことがはっきりしました。百成は15センチから20センチくらいの実がなる標準的な形をしたひょうたんです。今回収穫した実のなかで最大のものは高さ23センチで、最小のものは13センチでした。
蔓にぶらさがっているとき、「ティトゥス」の実はどれもよく似た感じだなと思っていましたが、こうやって並べてみると、それぞれの形が際立って個性がはっきりわかりますよね。すごくよく似た顔の兄弟姉妹でも、見比べると違う顔をしている。でもやっぱりみんなどこか似ていて血縁を感じる、あの感じ。自然ってすごいなーとこういうときにも改めて思います。
たとえば、ここに並んだ「ティトゥス」たちの共通点は、全員が「立たない」ことでした。ひょうたんはお尻を下にして置くと自然に立つのもあるのですが(ちなみに去年の「ウェスパシアヌス」の実は全部立ちました)、今年の11個は立ててみたけど全部ダメでした。お尻の形が平らではなくて、丸くぷりっとしているんですよね。でも、そのぶんこうやって横に並べるととても可愛いです。
とくに私が好きなのは、下段のいちばん右。このくびれのカーブは完璧ですね。それから、上段3個目も好き。ほっそりとしていて、とても優美で上品ないい形だなと思います。
さてさて。明日からはいよいよ水漬けの作業に入ります!
(411日目∞ 12月9日)