ひょうたんな街・長浜(6) 長浜八幡宮と舎那院

by 丸黄うりほ

▲長浜曳山祭りで有名な長浜八幡宮

▲鳥居の前にテトリスひょうたん?

▲ちょっとひょうたんに似ている「亀願石」

▲長浜の地酒「七本槍」の樽にひょうたん!

▲同じく長浜の地酒「六瓢箪」の樽も!

 

豊国神社の次に私たちが向ったのは、長浜八幡宮です。

長浜八幡宮は、日本三大山車祭のひとつ「長浜曳山祭り」で有名です。平安時代に創建された歴史のある神社ですが、荒廃していた時期もあったのだそう。その大社の修理をして復興に助力したのが長浜城主であった秀吉。という所縁から、ここも「長浜六瓢箪めぐり」の札所になっています。

観光客でにぎわう駅前の商店街を東へ抜けた突き当たりに、こんもりした森と八幡宮の鳥居が見えてきました! この通りにはひょうたんモチーフの素敵なマンホールがいくつもあって、ふじっこさんと私はいちいち感激しながら歩いたのですが、こちらについてはまた後日まとめて紹介しますね。

八幡宮に近づくとともに……、私は鳥居前の道路にモザイクのような黄色い模様があるのに気がつきました。なんだろう?

なんと、地面のモザイクもひょうたんでした! 赤いひもで結わえた、テトリスのようなひょうたんの図柄。ちょっと分かりにくく、うっかりしていると見過ごしてしまいそう。ずっとマンホールを探して歩き、地面を見る目が「ひょうたんアイ」になっていた私たちだからこそ見つけられたのかも。いやしかし、至るところにひょうたん。長浜のひょうたん愛にはすさまじいものがあります。

参拝をすませてから、私たちはさっそくひょうたんモチーフのものを探しました。境内はゆったりとしていて、由緒ある神社らしい厳かで落ち着いた雰囲気が漂っています。そんな中で、ふと目にとまったのが「亀願石」と彫られた不思議な形をした大石。すっかり「ひょうたんアイ」になっている私には、これもひょうたんかも?と見えました。穴のあいた大きな石のほうは杓ひょうたんに見えるし、「亀願石」と彫られた小さいほうは少しくびれのある形で、ひょうたんを半分地中に埋めたようにも見える。

「これもひょうたんに見えますね」とふじっこさんも言います。

「見えます。ひょうたんとは書かれてませんけど」と私。

後で調べてみると、この石の真ん中の穴に矢を射り、命中させると願いがかなう「願い通して矢」というものだということがわかりました。どうもひょうたんではなかったようですが、「願い通して矢」とはまた素敵な関西ノリのネーミング。

さらに「ひょうたんアイ」を皿のようにして境内を見渡すと、ついに発見!長浜の地酒「七本槍」の樽に秀吉の千成ひょうたんが描かれていました。同じく長浜の地酒「六瓢箪」の樽も見つけることができました。

私たちは八幡宮の隣にある舎那院(しゃないん)のほうに向いました。こちらも秀吉が厚く保護したという所縁があり、「長浜六瓢箪めぐり」の札所となっているお寺です。

9月ごろまでは芙蓉が一面に咲き誇る花の寺だそうですが、訪れた日には芙蓉はもう終わっていました。しかし、お寺の中に川のせせらぎがあり、よく手入れされたいろいろな植物が植えられています。ここではひょうたん物件は見つけられませんでしたが、私たちはとてもいい気持ちでお参りをすませました。

(383日目∞10月28日)