三年坂の「瓢箪屋」へ行ってきました! (その2)
by 丸黄うりほ
昨日の続きです。……というわけで、京響の首席打楽器奏者さんがひょうたんを買い求めた清水・三年坂の「瓢箪屋」へ、私も行ってみることにしました。
清水寺といえば京都でも屈指の観光地。正直いってここ数年は混雑しすぎて、行くと疲れそうなエリアでした。参道の一部にあたる三年坂にひょうたんを売っている店があるということはぼんやりと知っていたんですが(ものすごい昔に散策・お参りしたことはある)、この日はほどよい人通りで、本当にいいきっかけをいただきました。
目当ての「瓢箪屋」は、坂を少し下がったところにありました。
まず目に飛び込んできたのは、赤い紐をつけて下げた千成ひょうたんたち。一つひとつ違った形をしていて、どれも可愛い。手頃な大きさ、手頃な価格、和な雰囲気は、まさに観光地でのお買い物にぴったりですね。ウインドーのなかには本物の金箔をはったという高級ひょうたんもぶら下げられています。
ギロを作るような大きめのひょうたんは店の奥にありました。そのうちのいくつかは芸能人のサインで埋め尽くされて。ああ、こういうところもじつにじつに京都らしい。
七代目だという店主の大井秀民さんに、京響の打楽器奏者さんがこちらで買い求めたひょうたんのことを尋ねてみたのですが、あまりはっきりとは覚えていらっしゃらないようすでした。でも、「ギロを作れるひょうたんはありますか?」ときいてみると、いろいろなひょうたんを見せてくださって、「このひょうたんだったら、こういうふうに刻みを入れて、こう弾けばいい」とアイデアをどんどん出してくださいました。
「瓢箪屋」というだけあって店内はひょうたんだらけ。そのなかで、お店のイチオシは「三年坂」と書かれた黄色いひょうたん根付だとか。「このひょうたんはここだけにしかない!」と大井さん。プラスチックでできていて、わりと普通に見えるけど?ところが、小さなひょうたんのウエストをくるりと回してあけてみると、なかから小さな小さな宝物がざくざく!熊手、矢、小判、蛙、亀、観音様、鯛、そして六瓢。全部縁起のいいものばかり!
これはものすごく幸せになれそうだなぁ……!ということで私もひとつ買い求めてきました。
ところで、そもそもなぜ三年坂に「瓢箪屋」があるのか。みなさん、ご存知でしたか?明日は、その不思議な言い伝えについて書きますね。
(350日目∞ 9月9日)