三年坂の「瓢箪屋」へ行ってきました! (その1)
by 丸黄うりほ
京都市交響楽団の定期演奏会で、ひょうたん楽器ギロが使われていたことを以前この日記で書きました(156日目、321日目)。クラシックのコンサートでひょうたん楽器を見かけたというだけでも驚きだったのですが、その後、京響メンバーで知人のヴァイオリニストMさんのおかげで、クラシック音楽とギロ、京響とひょうたんのつながりについてさらに詳細な情報をいただくことができました。
最初にMさんが教えてくださったのは、ギロが登場するクラシックの曲目でした。
「きょう仕事だったので、直接、打楽器の方にギロが入っている曲をおききしました。やはり、ラテン系の曲なら結構入っているとのことで、クラシックならば春祭、バーンスタインのウエストサイド、アンダーソンのタイプライター、打楽器のソロの曲で福士則夫さんの『グランド』という曲にも入っているとのことでした」
どれも聴いてみたい!できればコンサートで演奏されている姿を見たい!
さらに、京響の首席打楽器奏者さんのギロは、なんと自分で作られたものだということがわかりました。プロの演奏家、しかもクラシック音楽の人が自作ひょうたん楽器を演奏されているとは!ひょうたんを育てて、その実から自作楽器を作っている私としては一気に親近感が……!!
しかも、そのギロは「ひょうたん日記」156日目で写真をアップさせていただいたもの、昨年11月の「第640回定期演奏会」のストラヴィンスキー「春の祭典」(春祭)で演奏されていた、まさにその楽器だったようなのです。
とはいえ、まさか栽培まではされていないだろう……。素材のひょうたんはどこで入手されたのかしら……?と、Mさんに尋ねてみると、「清水の三年坂の下にある『瓢箪屋』さんで買われたそうです」との回答が。「楽器を作りたいと店主に伝えると興味津々で選んでくれて、最初はもっと肉厚のひょうたんをすすめられたそうですが、ソロでガーッと弾けるギロを作りたかったので大きめのひょうたんを選ばれた」とのこと。
そして、ひょうたんをギロにしてやるために、最初は角刀で刻みを入れたそうですが、「そのギロはマリンバのマレットでも演奏する必要があったのでそれでは鳴らず、丸い彫刻刀でも彫ったそうです。竹でギロを作っている人もいるそうですが、ひょうたんのほうが厚さがあるのでいい音がするとおっしゃっていました」。
ギロが作れるような、そんなすごいひょうたんを売っているなんて!これはぜひとも三年坂に行かねばならない。というわけで、京阪清水五条駅から坂をてくてく上って、先日ついに私も行ってきました!
明日はその「瓢箪屋」の店頭で見つけたひょうたんについて報告しますね。
(349日目∞ 9月8日)