食べて応援!かんぴょうの危機

by 丸黄うりほ

▲味付けかんぴょう(左)と、栃木県産かんぴょう(右)

 

今年はユウガオ受難の年なのでしょうか。7月にはユウガオを食べた人が食中毒になったというニュースがありましたが、またもユウガオがニュースに取り上げられていました。(食中毒関連については、この日記の312日目(7月14日)に書いていますので、お読みくださいね)

前回の日記でも書いたように、ユウガオとひょうたんは植物としては同一種。食べられるのがユウガオで、毒のあるほうがひょうたんと理解していただければ、まあだいたい合っているかなと思います。

ユウガオの実を紐状に割いて乾燥させたものが、かんぴょうです。今回のつらいニュースは、このかんぴょうに関するものでした。

ニュース見出しは「かんぴょう コロナ禍で迎えた試練の夏」(食品新聞)。

それによると、かんぴょうは栃木県の特産品で、国内生産量の98%が栃木で産出されているそうです。ところが、食生活の変化や農家の高齢化により80年代以降は縮小の一途。そんななかで今年のコロナ禍に見舞われました。

かんぴょうはもともと寿司店などの外食、給食など業務用が主な販売先だったのが、相次ぐイベントの中止や外食の自粛で需要が激減。かつてなかったほどの売れ行き不振に。さらに、今年は梅雨明けが遅く、長雨と日照不足がユウガオの生育に影響を与えたほか、天日での乾燥ができないためボイラー乾燥による燃料コストもかさんだということです。

確かに今年は長雨のせいでキュウリもカボチャもできが悪くて高い。ひょうたんの病害も多かったですし、北海道や信州など一部地域を除いて、ウリ科植物は全国的に栽培が難しい年だったと思います。そのなかでも、ユウガオはニュースになるほど悪かったということなのでしょう。

愛瓢家としては、親戚の植物であるユウガオさんを救いたい。そのために私たちにできることは?食べて応援、これしかないでしょう。どこかで聞いたことのあるようなフレーズではありますが。

そこで、私はかんぴょうを求めにさっそくスーパーへ行ってみました。1店目は品切れ。2店目はPBの1種類しかなく、3店目では扱っていませんでした。4店目にはかろうじて写真の2品がありました。他の乾物はいっぱい種類があるのに、かんぴょうマーケットの小ささが身にしみました。

ネットで調べてみると、かんぴょうは巻き寿司やちらし寿司に入れるだけでなく、サラダにしたり、炒め物にしてもおいしいらしいです。かんぴょう自体の味は淡白ですから、味付けによっていろんな料理に使えそう。

デリシャスなかんぴょうレシピを思い付いたら、またここで発表しますね!

(330日目∞ 8月12日)